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【積立投資】126の法則とは?72の法則との違いは?


126の法則」をご存じでしょうか?

 

投資をしている場合、「72の法則」は知っているという方も少なくないでしょう。

 

積立投資をやっている方に役立つのが「126の法則」。

 

今回の記事では、積立投資をやっている方に役立つ「126の法則」について解説します。

 

つみたてNISAなどで積立投資をしている方や、これから積立投資を始めようと考えている方は参考にしてください。

 

 

72の法則とは?

72の法則」とは、資産運用する際の金利や運用利回りを考えるときに使える法則。

 

「72の法則」を利用すると、資金が2倍になるおおよその年数や金利(複利)を導き出せます

 

具体的には、下記算式を利用することにより資金が2倍になるおおよその年数や金利(複利)が分かります。

金利(%)× 年数(年)=72

 

72の法則を使えば、下記の通り、当初の元本が2倍になる 年数が分かります。 

 

例えば、年利3%(複利)であれば、「3% × 24年 = 72」となり、 3%(複利)の金利で運用すれば、約24年で資金が2倍になることがわかります。

 

逆に10年で資金を2倍にしたいと考えた場合、必要な金利も導き出すことも可能。

 

「7.2% × 10年 = 72」となり、7.2%(複利)の金利で運用すれば、約10年で資金が倍になることが分かります。

 

なお、「72の法則」の単利バージョンである「100の法則」もあります。

 

例えば、年利3%(単利)であれば、「3% × 33.3年 ≒ 100」となり、 3%(単利)の金利で運用すれば、約33年で資金が2倍になることがわかります。

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126の法則とは?

「72の法則」は一括投資のケース。

 

しかし、つみたてNISAなどで積立投資をしている方が多い昨今、「積立投資の元本が2倍になるには何年かかるのか」を知りたい方も多いでしょう。

 

その積立元本が2倍になるまでの年数が分かるのが慶應義塾大学理工学部の枇々木規雄教授が発表した「126の法則」。 

126 ルール : 積立投資の複利効果を概算する簡単な計算ルール

 

具体的には、下記算式を利用することにより積立資金が2倍になるおおよその年数や金利(複利)が分かります。

金利(%)× 年数(年)=126

 

例えば、年利3%(複利)であれば、「3% × 42年 = 126」となり、 3%(複利)の金利で運用すれば、約42年で積立資金が2倍になることがわかります。

 

逆に10年で資金を2倍にしたいと考えた場合、必要な金利も導き出すことも可能。

 

「12.6% × 10年 = 126」となり、12.6%(複利)の金利で運用すれば、約10年で資金が倍になることが分かります。

 

 

「126の法則」と「72の法則」を比較して分かること

「126の法則」と「72の法則」を比較して分かることが、まとまった資金があり、長期的に右肩上がりあが期待できる指数に投資するのであれば、積立投資よりも一括投資の方が効率的ということ。

 

例えば、毎月5万円ずつ積立投資して年利5%で運用した場合、積立元本1500万円が2倍になるまでに約26年が必要となります。

積立シミュレーション(毎月5万円)

 

一方、1500万円を一括投資して年利5%で運用すれば、投資元本は約14年で2倍になります。

一括投資シミュレーション

 

上記シミュレーションの通り、まとまった資金があるのであれば、一括で投資してしまう方が効率的なことが分かります。

 

ただし、理論的には分かっていても一括投資で大きな額を投入するのは怖いという方も少なくないでしょう。

 

よって、まとまった資金があっても投資に慣れるまでは積立投資を行うということでも問題ありません。

 

慣れてきたら相場下落時などにまとまった資金を投入するといいでしょう。

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まとめ

NISAなどで積立投資をする場合に知っておくといいのが「126の法則」。

 

「126の法則」を知っていれば、毎月の積立投資資金がおおよそ何年後に倍になるかが分かります。

 

「126の法則」は長期視点で投資を楽しむためにインデックス投資家が知っておきたい法則の1つです。