新NISAが始まったことをきっかけに投資信託を積み立てているという方が多いでしょう。
投資信託を積み立て始めた方の多くが知らない間にインデックス投資をやっていることになります。
新NISAの「つみたて投資枠」ではインデックス投資がやりやすい設計になっています。
つみたて投資枠はインデクス投資をするために用意された枠といっていいでしょう。
しかし、どれだけの方がインデックス投資について理解しているでしょうか。
インデックス投資を続けるには、投資をやったことのない方の一般的なイメージとは全く異なる考え方を持つ必要があります。
そこで今回は、以下の本を参考にインデックス投資を続ける4つのコツを解説します。
『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい 水瀬ケンイチ』
新NISAで資産を増やしたい方は参考にしてください。
- インデックス投資とは?
- インデックス投資を続けるコツ①:銘柄を選ぶ必要はない
- インデックス投資を続けるコツ②:タイミングを図った売買をせずにバイ&ホールドする
- インデックス投資を続けるコツ③:買いたくないときにも買う
- インデックス投資を続けるコツ④:売りたくなったときにも売らない
- まとめ
インデックス投資とは?
まずは簡単にインデックス投資について解説します。
インデックス投資とは、一般的に株価指数などの値動きと連動した運用成果を目指す投資手法とされています。
株価指数には、日経平均やNYダウ、S&P500などがあります。
私は下記記事で紹介した水瀬さん流にインデックス投資を「世界中に分散投資されたインデックスファンドを積み立て投資して長期保有すること」と定義。
つまり、インデックス投資は、長期・分散・積立という投資の基本を押さえた手法。
インデックス投資は手間いらずで低コスト、ローリスクと三拍子そろった投資初心者の方を含め、多くの方におすすめの投資法です。
インデックス投資を続けるコツ①:銘柄を選ぶ必要はない
本書の中では一般的な投資のイメージは「銘柄を選ばなければ儲かるわけがない」、インデックス投資は「銘柄を選ばなくても儲かる」と解説されています。
正確にはファンド(投資信託)を選ぶことは必要。
しかし、オルカンやのような優良ファンドを選ぶことができれば、あとは「ほったらかし」でOK。
インデックス(指数)の中で銘柄入れ替えがあるので自分で銘柄を選んだり、入れ替えたりする手間はゼロ。
バンガードの創業者でインデックスファンドの生みの親であるジョン・ボーグルは「干し草の山の中から1本の針を見つけ出そうとするな。 干し草の山自体を買え」という名言を残しています。
私たち個人投資家は、テスラやエヌビディアのような針を選んで買うのではなく、オルカンやS&P500などの針が入っている干し草の山であるインデックスファンドを買うのが正解ということになります。
インデックス投資を続けるコツ②:タイミングを図った売買をせずにバイ&ホールドする
本書の中では一般的な投資のイメージは「タイミングを図った売買をしなければ儲かるわけがない」、インデックス投資は「タイミングを図った売買をせずにバイ&ホールドするだけで儲かる」と解説されています。
タイミングを図った短期売買は誰かの損失が誰かの利益になるゼロサムゲームになります。
つまり、短期売買で利益を出そうと思えば、圧倒的な情報と資金を持ったプロ達を出し抜いて利益を上げる必要がある。
冷静に考えれば、ムリな話だと理解できるはず。
時には個人投資家がプロを出し抜けることもあるでしょう。
しかし、ラッキーパンチがあったとしても、それを毎回続けるのは不可能と考える方が無難。
多くの個人投資家が資産運用で利益を出そうと思えば、誰もが利益を出せる可能性があるプラスサムゲームに参加する必要があります。
つまり、投資信託を買ったらガチホ(長期保有)する「バイ&ホールド」の長期投資が弱者の戦略ということになります。
インデックス投資を続けるコツ③:買いたくないときにも買う
本書の中では一般的な投資のイメージは「買いたくないときに買ってはいけない」、インデックス投資は「買いたくないときにも買わないといけない」と解説されています。
インデックス投資は淡々と積み立てを継続するのがポイント。
相場が安かろうが高かろうが関係ありません。
特に相場が急落した時は買い続けることを躊躇することもあるでしょう。
しかし、インデックス投資はドルコスト平均法を活用しているので、安い時こそ買うべき。
株価が下がった時こそ買って、平均の買い単価を下げることが最終的な収益を引き上げることにつながります。
インデックス投資を続けるコツ④:売りたくなったときにも売らない
本書の中では一般的な投資のイメージは「売りたくなったときには早めに売ることが大事」、インデックス投資は「売りたくなったときには売らないことが大事」と解説されています。
株価が暴落するような局面では怖くて売りたくなることもあるでしょう。
実際、今年(2024年)の8月5日に円高進行と米国株安に見舞われた際には、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)で208億円の解約。
また、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」は325億円の解約と、それぞれの投資信託で設定以来最大の解約が出たそうです。
8月5日に解約した方の多くが高く買って安く売るという投資の王道と正反対のことをしててしまったことでしょう。
インデックス投資は、短期的には株価の上下動があっても長期では右肩上がりを期待する投資法。
株価が暴落するような局面でも短期的な値動きに一喜一憂せず、グッと耐える必要があります。
まとめ
新NISAで投資を始めた方の多くが知らない間にインデックス投資をやっています。
インデックス投資を続けるには、投資をやったことのない方の一般的なイメージとは全く異なる考え方を持つ必要があります。
インデックス投資を続けるコツは以下の4つ。
- 銘柄を選ぶ必要はない
- タイミングを図った売買をせずにバイ&ホールドする
- 買いたくないときにも買う
- 売りたくなったときにも売らない
多くの個人投資家が資産運用で利益を出そうと思えば、プラスサムゲームに参加する必要があります。
インデックス投資を続ける4つのコツを理解できれば、簡単にプラスサムゲームに参加することができます。
『改訂版 お金は寝かせて増やしなさい 水瀬ケンイチ』