現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金など「お金」の知恵について語ります

投資初心者にはバランス型ファンド(投資信託)がおすすめ?


f:id:fp-investor-info:20211026183538j:plain

資産運用を始める際に株式を買うべきか債券を買うべきかなど、どの資産に資金を投入するべきか迷ってしまう方も多いでしょう。

 

迷うぐらいであれば、株式や債券に一度に投資できるバランス型の投資信託を選ぶ方も少なくないはず。

 

一度に複数の資産に分散投資ができて無難という発想で、投資初心者の方はバランス型の投資信託をすすめられる事も多いと思います。

 

しかし、バランス型ファンドは強くおすすめできません。

 

今回は、バランス型ファンドをおすすめしない理由とバランス型の投資信託を使わずに複数資産に投資する方法について解説します。

 

 

バランス型ファンドとは?

f:id:fp-investor-info:20211026183555j:plain

バランス型ファンドとは、1つの投資信託で複数の資産や市場へ分散投資できる商品です。

 

例えば、8資産均等型のバランスファンドでは、1つの投資信託で下記の8資産に分散投資が可能です。

  • 国内株式
  • 国内債券
  • 外国株式(先進国)
  • 外国債券(先進国)
  • 外国株式(新興国)
  • 外国債券(新興国)
  • 不動産投資(国内)
  • 不動産投資(国外)

 

バランス型ファンドの最大のメリットは、一度に上記のような複数の資産に投資できること。

 

また、資産配分割合を運用途中で当初の割合に戻すことを「リバランス」と言いますが、そのリバランスを投資信託の運用会社が自動的に行ってくれるというメリットもあります。

 

 

バランス型ファンドをおすすめしない理由は?

f:id:fp-investor-info:20210127081710j:plain

上記のようなメリットもあり、人気のあるバランス型ファンドですが、強くおすすめできる商品ではありません。

 

ここからは、バランス型ファンドをおすすめしない理由として2つのデメリットを解説します。

 

デメリット①:手数料(信託報酬)が高い

一般的にバランス型の投資信託は手数料(信託報酬)が高いというデメリットがあります。

 

「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」のように信託報酬が年率0.143%と手数料が非常に低い商品もありすますが、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」(信託報酬:0.09372%)などと比べると高くなります。

 

1つの投資信託で複数資産に分散投資できることになるので、信託報酬(手数料)がインデックスファンドに比べて割高になることは避けられないでしょう。

 

デメリット②:資産配分比率が調整できない

私が考えるバランス型ファンドの最大のデメリットは、資産配分の比率を調節できないこと

 

例えば、「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は8つの資産に12.5%ずつ分散投資することになりますが、その資産の比率にはどのような意味があるのでしょうか?

 

8つの資産を幅広く均等に保有したいという考えであれば、問題ありません。

 

しかし、多くの方はそのような考えもなく、多くの資産に分散投資すればリスクは低くく収益が安定しそうだからという理由で選んでいるでしょう。

 

「eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)」は資産の配分が崩れたらリバランスはしてくれますが、リバランス後は1つの資産が12.5%になります。

 

仮に新興国株式の比率を下げたいや、先進国債券の比率を上げたいと思っても調整することはできません。

 

投資経験を積めば、資産配分の比率を自分で決めたいと考える方も増えるでしょう。

 

しかし、バランス型ファンドを選んでしまうと、自分に合った資産配分に調整することはできません

 

 

投資信託を組み合わせてバランス型ファンドを作る

f:id:fp-investor-info:20211026183557j:plain

バランス型ファンドを買わないのであれば、どのように複数の資産に投資すればいいのでしょうか?

 

バランス型ファンドを購入せず、投資信託を組み合わせて自分好みのバランス型ファンドを作るといいでしょう。

 

バランスファンドはいわば出来合いのパッケージ商品。1本買うだけで複数の資産に分散投資できる点ではお手軽です。

 

しかし、自分に本当に合った商品が見つかるとは限りません。

 

また、コストに関しても自分でインデックスファンドを組み合わせて購入した方が、下記事例のようにバランス型ファンドを買うより手数料(信託報酬)を安く抑えられるケースもあります。

 

【バランス型ファンド事例】

  • 株式(国内):45%
  • 株式(先進国):25%
  • 債券(国内):20%
  • 債券(先進国):10% 
  • 信託報酬:0.22%

 

上記のバランスファンドをインデックスファンドの組み合わせで再現すると下記の通り。

  • 45%:eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX)(信託報酬:0.143%)
  • 25%:eMAXIS Slim 先進国株式インデックス(信託報酬:0.09889%)
  • 20%:eMAXIS Slim 国内債券インデックス(信託報酬:0.132%)
  • 10%:eMAXIS Slim 先進国債券インデックス(信託報酬:0.14%)
  • 信託報酬:0.129%

 

インデックスファンドを組み合わせた方が信託報酬(手数料)が約0.1%低くなります。

 

また、投資信託を組み合わせることにより、運用途中で資産の配分比率を変えることも可能。

 

例えば、当初は株式70%・債券30%の比率で運用し、年齢を重ねるとともに株式30%・債券70%の比率に変更することもできます。

 

バランス型だと最初に設定されている比率を変えることはできません。

 

 

まとめ

f:id:fp-investor-info:20211026183551j:plain

投資を始める際は、一度に複数資産に投資できるバランスファンドをすすめられる事も多いと思います。

 

しかし、バランス型の投資信託は強くおすすめできません。

 

特にバランスファンドのみに資金投入する事は避けた方が無難。

 

そもそも、投資の初期段階では資産配分を難しく考え過ぎず、現金半分・株式半分の「カウチポテトポートフォリオ」くらい気楽に考えればいいと思います。

 

まずは資産運用に慣れることの方が重要。

 

慣れてきたら債券型やREITを入れるなどして、自分好みの資産配分で投資信託を組み合わせてもいいでしょう。