現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金などについて語ります

貯金する人はアホ!銀行預金は本当に安全か?


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尖ったタイトルに魅かれて、『貯金する人はアホ!知らなきゃ損する学校では教えてくれないお金の話(直接金融と間接金融)』というYouTube動画を観ました。

 

タイトルは尖っていますが、内容的には至極当たり前のことが語られていて、皆さんにも参考にして頂けると思いますので、ご紹介します。

 

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1. 貯金する人はアホ!?銀行預金は安全?

なぜ、「貯金する人はアホ」なのか?動画では下記のように解説されています。

 

銀行預金の利息は、ほぼゼロ

まず、大手都市銀行の普通預金金利は0.001%程度で、100万円を1年間預けても利息は10円(税引き前)です。利息はほとんどゼロだと考えてもいいでしょう。

 

そして、「預金・貯金=安全」と思っている方が多いですが、それは間違いだと動画では解説されています。銀行預金や貯金にも一定のリスクがあります。

 

インフレのリスクがある

銀行預金や貯金のリスクの1つは、インフレによる通貨(お金)の価値の目減りです。

インフレ(インフレーション)とは、モノやサービスの値段(物価)が上がることによって、相対的に通貨(お金)の価値が下がることです。

 

例えば、現在100円で買えるジュースが、インフレにより数年後に物価が2倍になると、200円になります。物価が2倍になると、現在100円で買えるものが2倍の値段の200円になるので、お金の価値は2分の1になってしまいます。

つまり、モノの値段(物価)が上がることによって、通貨(お金)の価値が相対的に目減りしていることになります。

 

日本人は特に元本保証が好きですが、元本保証は額面の保証であって、価値の保証ではありません。額面は保証されても価値は変動します。

例えば、額面1,000万円は、30年後も額面1,000万円で変わりませんが、物価が2倍になれば、実質的価値は500万円となってしまいます。 

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老後2,000万円問題」が話題となっていますが、老後に向けて必死に貯金して2,000万円貯めたら、老後を迎えた時には物価が2倍になっていて、「老後4,000万円問題」に変わっていたということになる可能性もあります。

 

長らくデフレが続いた日本ではインフレなど起こるのかと思っている方も多いですが、日銀の金融緩和政策の目標は、消費者物価の前年比2%上昇です。

日銀の目標が達成されれば、年率2%の物価上昇が起こる世の中になりますので、最低でも年2%を上回る運用益を上げないと、所有している資産の価値が目減りすることになります。

なお、年率2%の物価上昇が続けば、約36年で物価は2倍になります。

 

 

2.銀行に預金するとお金が減る?|口座維持手数料とは?

銀行預金には、インフレのリスクだけでなく、口座維持手数料というマイナス金利が適用されるリスクもあります。

 

現在、日本銀行(日銀)は金融緩和策の1つとして、マイナス金利政策を実施しています。これは、銀行が日銀に預ける当座預金の一部にマイナス金利を適用することで、融資などにお金を振り向けさせ、経済の活性化を狙う政策です。

マイナス金利政策では、マイナス金利が適用されるのは、銀行が日銀に預けている当座預金の一部で、これまでは個人の預貯金にマイナス金利が適用されることはありませんでした

 

しかし、ここ最近、個人の預金にも口座維持手数料という形でマイナス金利が適用されるのではないかという報道が増えてきました。

口座維持手数料とは、銀行が預金者から口座を維持するために徴収する手数料です。銀行預金の金利よりも口座維持手数料の方が多ければ、銀行に預金することによって、お金が目減りすることになります。 

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Twitterでも先日、「口座維持手数料」がトレンドになっていましたが、口座維持手数料の話がちらほら話題になり始めています。

 

日銀の金融緩和政策の影響で低金利が常態化し、銀行の収益力が落ちている中、預金者から口座維持手数料を徴収する案が現実味を帯び始めています。

大手都市銀行の1行が、口座維持手数料の導入を決めれば、雪崩を打ったように多くの銀行が口座維持手数料の導入を始める可能性があります。

 

 

3.タンス預金は安全か?|盗難などのデメリットを解説

Twitterの反応にもありますが、口座維持手数料を取られるくらいであれば、タンス預金をするという方が日本では多いと思います。

タンス預金であれば、口座維持手数料を取られることはないし、資産運用のように元本割れるすることもないから安全と考える方が多いと思います。

 

しかし、タンス預金にもデメリットがあることを認識すべきです。

 

インフレのリスク

タンス預金には、銀行預金と同じようにインフレのリスクがあります。タンス預金をしている間にインフレが起こり、物価が上がれば、タンス預金しているお金の価値は目減りしてしまいます。

 

災害や盗難のリスク

また、タンス預金には災害によって、お金を紛失するリスクもあります。

例えば、火災でお金が燃えたり、洪水や津波で金庫が流されたり、盗難によってお金を失うリスクがあります。

 

現金は火災保険や地震保険では原則、補償対象となっていませんので、火災で現金が燃えたり、洪水や津波で金庫が流されてりしても、補償はされません。

 

上記のようなデメリットがあるため、タンス預金という選択は賢明ではありません。

 

 

4.「預金・貯金=安全」という考え方を捨てる

「預金や貯金をする人はアホ」は言い過ぎですが、「預金・貯金=安全」という考え方は捨てるべきでしょう。

預金や貯金には、インフレのリスクがありますし、口座維持手数料が導入されれば、銀行に口座を持っているだけで、お金が減る時代がやってきます。

 

現在の流れから考えると、口座維持手数料導入の可能性は低くないと思います。銀行は、少しずつ口座維持手数料の話を出し、国民の反応を見ているのでしょう。

では、マイナス金利時代にお金をどのように運用すればいいのでしょうか?

 

個人向け国債(変動10年)

自身の資産がほぼ全て預金・貯金だという方は、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)やNISA(少額投資非課税制度)などの税制上優遇されている制度を使って資産運用も行うべきです。 

しかし、いきなり元本割れする可能性のある資産運用は怖くてできないという方は、個人向け国債(変動10年)がおすすめです。

  

個人向け国債(変動10年)変動金利なので、インフレなどにより市場金利が上がれば、適用金利が連動して上がるようになっています。よって、インフレへの備えができます。

また、購入後1年が経過すれば元本割れすることなく、換金するこが可能です。 

 

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まとめ

動画でも解説されていますが、日本人はお金の知識が乏しいと思います。もっと、金融リテラシーを上げるべきです。 

「預金・貯金=安全」という発想は捨てるべき時代になっています。

 

以前の日本の経済は、右肩上がりで給与も年々上がり、お金は銀行や郵便局に預けておけば良かった時代でした。その時代の常識を今でも引きずっている方が多いように感じます。

 

経済が右肩上がりの時代は終わりました。現在は、収入は上がらないのに社会保険料UPや消費税増税などの影響で支出だけが増える時代です。

今までのような考え方(常識)は、変える必要があります。