最近話題のChatGPT(チャットGPT)。
AIがかなり進化したということで、AIに指南してもらって資産運用は可能なのかを試してみました。
資産運用についてAIは最適なアドバイスをしてくれるのでしょうか。
今回の記事では、AIを使った資産運用の注意点について解説したいと思います。
- LINEでChatGPT(チャットGPT)が使える「AIチャットくん」とは?
- おすすめの投資信託を教えて
- つみたてNISAでおすすめの投資信託は?
- つみたてNISAを始めるおすすめの証券会社は?
- 初心者におすすめの投資法を教えて
- まとめ
LINEでChatGPT(チャットGPT)が使える「AIチャットくん」とは?
「AIチャットくん」は、OpenAIが2022年11月に公開した人工知能チャットボットChatGPT(チャットGPT)をLINEで簡単に使えるアプリです。
LINEで質問などをテキストで入力することにより、AIから回答が返信されます。
「AIチャットくん」の導入方法については、下記記事をご参照ください。
今回は、「AIチャットくん」に以下4つの質問をしてみました。
- おすすめの投資信託を教えて
- つみたてNISAでおすすめの投資信託は?
- つみたてNISAを始めるおすすめの証券会社は?
- 初心者におすすめの投資法を教えて
おすすめの投資信託を教えて
賢いAIはどんな投資信託をすすめてくれるのか次の質問をしてみました。
『おすすめの投資信託を教えて』
AIチャットくんの回答は下記の通り。
投資信託には多数の種類がありますが、投資の目的やリスク許容度に合わせて適したものを選ぶことが大切です。以下にいくつかおすすめの投資信託を紹介します。
1. 国内株式投資信託 - 株価上昇を狙う場合におすすめです。野村・日興・三菱UFJ・大和証券などの証券会社が提供するインデックスファンドやアクティブファンドから選択できます。
2. 国際株式投資信託 - 為替変動リスクがあるものの、海外企業の成長を期待できます。ブラックロック・バンガードなど、海外の大手金融機関が提供するものが多いです。
3. 不動産投資信託 - 安定的な配当を狙えるもので、不動産に投資することでリスク分散にもなります。三菱UFJ・野村・住友不動産などが提供するものがあります。
4. エコロジー投資信託 - 環境に配慮した企業に投資することで、社会貢献にもなる良心的な投資です。SBI証券や楽天証券が提供するものがあります。
5. 資源投資信託 - 資源価格の上昇を期待できる銘柄に投資するもので、原油や金、銀などの金属に注目しています。楽天証券やSBI証券が提供するものがあります。
※ただし、選んだ投資信託の価格が上がるとは限らないため、投資は自己責任で行うようにしましょう。また、投資信託は運用会社や投資対象のリスクによって収益性が異なるため、詳しく調べてから投資することをおすすめします。
具体的な投資信託をすすめて欲しかったのですが、どうやら質問の仕方が悪かったようです。
内容としては、国内・海外・不動産など一通りの種類を網羅したもの。
4つ目の『エコロジー投資信託』という言葉を始めて目にしました。ESG関連ということでしょうか。
「社会貢献にもなる良心的な投資」とは誤解を生みそうな表現。
どこから情報を引っ張ってきたのか分かりませんが、微妙な内容も含まれています。
つみたてNISAでおすすめの投資信託は?
具体的な質問をした方が回答も具体的になるだろうと考え、次の質問をしてみました。
『つみたてNISAでおすすめの投資信託は?』
AIチャットくんの回答は下記の通り。
つみたてNISAでおすすめの投資信託をいくつかご紹介します。
1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー): 世界中の約3,000銘柄に分散投資することができます。手数料も0.12%と低く、初心者にも取り入れやすい投資信託です。
2. ひふみプラス: 金融庁の投資信託適格評価で最高評価を獲得しており、積立に適しているとされています。運用会社が厳選した約200銘柄に分散投資することができるので、煩わしい銘柄選びや分散投資の知識がない方にもおすすめです。
3. iDeCo対応・先進国株式ファンド: 投資先は日本を含む先進国の約3,000銘柄で、海外株式への投資未経験者にもおすすめです。初期費用が無料で、買い付け手数料も0円です。
4. Nikko Asset Management Global Active ESG Equities Fund: 環境、社会的及びガバナンス(ESG)の観点から優れた企業を選定して分散投資しています。世界中の約450銘柄を取り扱っており、手頃な手数料と運用成績が魅力です。
これらの投資信託は、国内株、先進国株、グローバル株、ESG投資等、それぞれ異なる投資対象となり、リスクとリターンに特徴があります。投資目的やリスク許容度、投資期間等に合わせて比較検討し、自己責任において選択するようにしてください。
販売ランキング順で回答が出てくると予想していましたが、1つ目は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)から。
2つ目にはアクティブ型の「ひふみプラス」が出てきます。
インデックス型とアクティブ型の両方をバランス良く紹介ということでしょうか。
その後の「 iDeCo対応・先進国株式ファンド」「Nikko Asset Management Global Active ESG Equities Fund」は、最新のつみたてNISA対象ファンド一覧では発見できませんでした。
古い情報が出てきているのでしょうか。
この回答を見る限り、AIを完全に信じることは出来ないと感じてしまいます。
ちなみに「つみたNISA」の過去1年間の売れ筋ランキングは下図の通り。
販売額トップは、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)で、10位までの全てがインデックス型の投資信託です。
(出典:日経新聞)
つみたてNISAを始めるおすすめの証券会社は?
AIはどこの証券会社をすすめてくれるのか、気になったので次の質問をしてみました。
『つみたてNISAを始めるおすすめの証券会社は?』
AIチャットくんの回答は下記の通り。
つみたてNISAを始めるためのおすすめの証券会社をいくつか紹介します。
1. SBI証券
最低初回投資金額が100円からと低い為、初めて投資をする方でも気軽に始めることができます。また、他社と比較して手数料が安く、取り扱いファンド数も豊富です。さらに、口座開設から投資信託の積立て申し込みまで全てオンラインで完結するので手続きがスムーズです。
2. 楽天証券
最低初回投資金額が1円からと非常に低く、手数料も安いため、初心者にも向いています。楽天銀行との連携による取引手数料の優遇や、楽天ポイント還元も魅力的です。投資信託の種類も豊富なため、一つの証券会社で投資信託のみでなく株式・FXも取り扱える点も便利です。
3. 野村證券
信頼性があり、取り扱いファンドの種類が豊富であるため、様々なニーズに対応できます。投資信託の運用方針がわかりやすく、初心者でも理解しやすい情報を提供しているため、入門投資家の方にもおすすめです。
以上のように、証券会社によってメリット・デメリットが異なるため、投資目的や取り扱い銘柄、手数料等を比較検討し、自分に合った証券会社を選択することが大切です。
なぜか、ネット証券2社に続いて野村證券が紹介されています。
ネット証券だと初心者の人には難しいという心遣いでしょうか?
しかし、野村證券では「つみたてNISA」でおすすめのオルカンは購入できないという矛盾が発生します。
更に「投資信託の運用方針も分かりやすく」とはどういう意味でしょうか。野村證券は販売会社であって運用会社ではありません。
また、楽天証券の部分に「最低初回投資金額が1円から」と出ていますが、最低投資額は投資信託の100円からです。
「100円以上1円単位で購入可能」という部分からの引用間違いだと思われます。
初心者におすすめの投資法を教えて
最後に初心者におすすめの投資法について質問してみました、
AIチャットくんの回答は下記の通り。
初めての投資となると不安やリスクがありますが、以下のような投資法が初心者におすすめです。
1. 積立投資
積立投資は、運用する金額をいくつかに分け、定期的に投資する方法です。小口での投資ができるため、初心者でも気軽に始めやすく、リスク分散効果も高いため安定した運用が可能です。
2. 分散投資
投資対象を多様化して、リスク分散を図る方法です。1つの銘柄、国、商品、業種に集中せず、複数の銘柄や国や商品種類に分散投資することで、リスクを低めることができます。
3. 長期投資
投資は短期的な利益を得るためのものではありません。長期的な視点で、株式や投資信託を購入し、転がしながら積み立てることで、運用成績を最大化することができます。
特に、初めての投資先として、投資信託を選ぶ場合は、自分で株式銘柄やFXの選定が必要ないため、初心者でも手軽に始めることができます。また、業界シェアの大きい投資信託でも0.5%以下の管理費しかかからないものも多いため、手数料が安く、運用資産の中身に関する情報が詳細に開示されていることが多いため、比較的初心者にもわかりやすく、手軽に利用できます。
日本語が若干おかしいところと、長期投資の「転がしながら」というのが意味不明ですが、大筋は無難な回答と言えます。
まとめ
AIの回答は怪しい部分がありながらも相当精度が上がっているように感じます。
今後も色々とAIに質問して楽しんでみたいと思います。
今回AIを使用してみて感じたことは、質問の仕方が重要という点。
なかなか意図する回答が得られない状況も考えられます。
質問者側の金融リテラシーが問われるでしょう。
回答内容の取捨選択も重要。
回答の中には誤った内容も含まれるので、間違ったものを選択してしまうケースも。
この点は現在のgoogleなどでの検索と変わらないとも言えます。
また、AIの制度が更に上がって信頼度が増すと人間はAIにすんなり騙されるのではないかという危惧があります。
AIを使うどころか、AIに操作されていたという笑えないオチも。
AIが進化すればするほど、逆に自分の頭で考えることが一層、重要になるでしょう。