保険の見直しと聞くと、生命保険(死亡保険)の見直しを連想する方が多いと思いますが、実は、がん保険についても見直しが必要な場合があります。
なぜ、がん保険を見直す必要があるのでしょうか?一度加入すれば、一生涯保障される終身保障タイプのがん保険であれば、見直す必要はないのではないかと考える方も多いと思います。
そこで今回は、下記のポイントについて解説します。
- なぜ、がん保険の見直しが必要なのか?
- 古いがん保険にはどのような問題点があるのか?
- がん保険の見直し方法とは?
今回の記事を通して、がん保険見直しの必要性について理解して頂ければと思います。
1.生命保険だけでなく、がん保険の見直しも必要?
今回の記事を書こうと思ったきっかけは、にじいろさんから頂いたはてぶコメントです。
にじいろさんから頂いた、はてぶコメントは下記の通りです。にじいろさん、貴重なコメントありがとうございます。
笠井アナのがん闘病ブログから分かる生命保険見直しの必要性 - 現役投資家FPが語る
二年程前に若い時に入ったがん保険の見直しをしましたが、幾つか昔と変わっていることがあって驚きました。今の時代に合った保険に見直すのは重要な事ですね。
2020/01/28 09:27
がん保険ほど、昔の商品と保障内容が変わっている保険はないと思います。にじいろさんの「幾つか昔と変わっていることがあって驚きました」というコメントも納得です。
にじいろさんは、がん保険を見直す機会があったので、良かったのですが、若い時に入ったがん保険と今のがん保険の保障内容が変わっていることに気付いていない方もいらっしゃると思います。
がん保険が販売され始めたのは、今から40年以上前のことです。がん保険といえば、終身保障(一生涯保障)の商品が多いのですが、終身保障のがん保険に加入しているからといって、見直しは不要という考え方は危険です。
例えば、がん保険が販売され始めた頃にがん保険に加入した方は、契約してから40年も経っているわけです。
40年間も放置している保険に問題は発生しないのでしょうか?
がん保険も生命保険(死亡保険)と同様に見直しが必要です。その理由を次項で確認したいと思います。
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2.古いがん保険契約の問題点とは?
40年も前に加入した古いがん保険にどのような問題点があるかというと、現在の医療技術や治療方法に保障内容が対応していません。
現在の治療を受ける際に必要となる保障内容となっていない、つまり、保障内容が時代遅れになってしまっています。
昔のがん保険には、具体的にどのような保障が不足しているかを解説したいと思います。
診断給付金の保障がない
診断給付金とは、がんと診断されると、100万円程度の大きな額が受け取れる保障です。
診断給付金の用途は制限されていないので、治療費を含めて自由に使うことができます。
また、がんと診断(上皮内新生物は対象外の場合あり)されれば、診断給付金を受け取ることができるので、治療前の準備にお金を使えます。
診断給付金は現在のがん保険では、メインとなる保障の1つです。
古いがん保険では、診断給付金の保障がない場合があります。
例えば、アフラックで販売された最も古いがん保険には、なんと「入院給付金」と「死亡保険金」の2つの保障しかありません。
三大治療の保障がない
がんの主な治療法は、三大治療となっています。
がんの三大治療とは、「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療・ホルモン剤治療」です。
アフラックの調査(2017年8月実施)によると、がん患者の95.6%の方が三大治療のいずれかの経験があるそうです。
上記の通り、アフラックの最も古いがん保険には、「入院給付金」と「死亡保険金」の保障しかないなので、三大治療を受けても全く保障されません。
入院を伴う三大治療であれば、「入院給付金」を受け取ることができますが、三大治療を受けても入院は短期で、その後は通院で治療するというケースもあります。
そのようなケースでは、保障が十分ではないことになります。
通院の保障がない
現在のがん治療では入院せずにいきなり通院で抗がん剤などの治療というケースがあります。
上記のようなケースでは、古いがん保険には通院保障がないので、全く保障が受けられないことになってしまいます。
また、通院保障があっても入院後の通院治療であることが給付金受け取りの条件である場合があります。
私の経験でも、入院なしでいきなり通院治療という方がいらっしゃいました。その方が古いがん保険に加入していた場合、全く保障が受けられないということになってしまいます。
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3.古いがん保険の見直し方とは?
では、古いがん保険をどのように見直すといいでのでしょうか?
保険を見直すというと、古い契約を解約して、新しい保険に加入し直すという「乗り換え」をイメージする方が多いと思います。
しかし、古い契約を解約する以外にもがん保険を見直す方法があります。
それが、現在加入しているがん保険では不足する保障を補うためのがん保険を追加で加入するという方法です。
例えば、アフラックの場合、契約者のための商品があり、一般的ながん保険に加入するよりも安く保障を追加することが可能です。
例えば、下図の「新がん保険」に加入している場合、『備えておきたい保障』がほとんどありません。不足している保障を契約者のみが加入できる「生きるためのがん保険Days1プラス」で追加することが可能です。
(出典:アフラック)
また、チューリッヒ生命の「終身ガン治療保険プレミアムDX」は必要な保障を選べる仕組みとなっています。現在加入しているがん保険で不足する保障だけを選んで加入することにより、一般的ながん保険よりも安く加入することができます。
4.がん保険が不要になる時代が来る?
がんの治療方法だけではないですが、医療技術や治療方法は日進月歩です。
がんについては、早期発見、早期治療という流れができつつあります。
例えば、血液一滴から複数のがんが診断できる時代がくれば、早期治療が可能となり、現在のように長期入院するようなケースが少なくなる可能性があります。
早期発見でがんが簡単に治療できる時代がくれば、がん保険という商品の必要性は非常に低くなる可能性もあります。
将来的には、医療保険があればよく、がん保険にあえて加入する必要性はなくなる時代がくるかもしれません。
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まとめ
がんの治療方法は常に進化し続けています。
しかし、現状は、まだまだ笠井アナウンサーのように長期治療も必要となる病気です。
医療技術が進歩すれば、保障内容を見直す必要もありますが、そもそもがん保険自体の必要性がなくなる時代がくるかもしれません。
よって、時代とともに保障内容の確認と、見直しの必要性はチェックすることが重要です。