インデックス投資を始めたいという相談を頂くことが増えています。
長引く低金利の影響で運用先に困っている方も少なくないでしょう。
しかし、世界的に株式市場が不安定な中、インデックス投資を始めるべきか悩んでいる方も多いはず。
インデックス投資は株価が安定してから始めた方がいいのでしょうか?
そこで今回は、少しでもインデックス投資を始めようと考えているのであれば、一日でも早く始めるべき2つの理由について解説します。
インデックス投資を始めるタイミングについて悩んでいる方は参考にしてください。
インデックス投資とは?
まず、簡単にインデックス投資について解説したいと思います。
インデックス投資には明確な定義はありませんが、私は「国際分散投資したインデックスファンド(投資信託)の積み立て投資」と定義しています。
つまり、インデックス投資は長期・分散・積立という投資の基本を押さえた手法。
インデックスファンドとは?
インデックスファンドとは、日経平均株価のような株価指数などのインデックス(指標)と同じ値動きをするような運用を目指す投資信託のことをいいます。
インデックス(指数)には、日経平均以外にもS&P500やオールカントリー(全世界指数)などがあり、インデックスファンドは指数全体に分散投資しているイメージ。
なお、インデックスファンドは目標とする指数に連動するように機械的に銘柄を組み入れるので、ファンドマネージャーが銘柄を選択するアクティブファンドに比べて各種の手数料が安くなるというメリットがあります。
インデックス投資のメリット
インデックス投資の最大のメリットは、圧倒的に手間がかからないこと。
インデックス投資の基本はファンド(投資信託)を選んで、そのファンドを定期的に一定額購入して長期保有するだけ。
個別の銘柄選択は不要、売買のタイミングを図る必要もないという手法です。
正に「投資が仕事や趣味でもない一般人が、金融のプロに騙されることなく簡単に資産が作れる投資法」といえるでしょう。
インデックス投資のデメリット
インデックス投資のデメリットは退屈で、資産形成に時間がかかる点です。
インデックス投資による資産形成には、20年や30年といった期間が必要。
積立でコツコツ買って行くので、個別株投資の様に短期間で資産が何倍にもなるということは起こりません。
次項以降で、インデックス投資を少しでも早く始めるべき理由について解説します。
過ぎた時間は絶対に取り戻せない
当たり前のことですが、過ぎた時間を取り戻すことはできません。
私がインデックス投資を始めたのが5~6年前。
あと5年でも早くインデックス投資を始めていたら、私の現在の資産額は大きく違っていただろうと思います。
しかし、その反面、5~6年前に少額からでもインデックス投資を始めておいて良かったというのが正直なところ。
次項で解説しますが、インデックス投資で効果を実感するまでには時間がかかります。
ということは、少しでも早く始めることが重要。
いつから始めようかと悩んでいる間に貴重な時間はどんどん過ぎていってしまいます。
複利の力を実感できるまでには時間がかかる
インデックス投資は、時間を味方に付けて複利の力を最大限に活用する投資法。
元本から発生した利息も元本に組み入れ、その元利合計に利息が発生するのが複利です。
つまり、利息が利息を生むのが複利。
一見、単利と複利は大きな違いがないようにも感じますが、時間の経過とともに大きな差が発生。
下図は、100万円を年利10%で単利運用した場合と複利運用した場合の比較です。
10年程度までは、単利も複利も大きな差がありませんが、10年を経過するころから複利の増え方の方がかなり大きくなることが分かります。
30年後には、単利の元利合計400万円に対して、複利は元利合計が約1,745万円となり、1,300万円を超える差が発生。
上図を見ても、運用を早く始める事の重要性が理解できます。
インデックス投資を始めるのが遅れれば遅れるほど、 複利の効果を実感できる時期は遅くなります。
よって、少しでも投資を始めようと考えているのであれば、とにかく早く始めることが重要。
個別株投資などで20年以上の投資経験のある私も当初はインデックス投資に懐疑的でしたが、とにかく小額からスタート。
インデックス投資を継続する中で、更に知識を深めて積立額を増やしたり、積み立てるファンドを変更したりしました。
インデックス投資の始め方
インデックス投資を始めようと考えながら、どうやって始めるべきか悩んでいる方も多いでしょう。
インデックス投資を始める際のポイントは下記の通りです。
- 少額から始める
- 初めから完璧(100点)を目指さない
- 始めるタイミングは常に今
不安であれば少額から始める
今は、100円から投資信託が購入できる時代。
ネットなどでおすすめされていて、自分でも良いと思うファンドを少額でいいので買ってみる。
そして投資信託の値動きに慣れることが重要。
私も初めは1円でも評価損が出るのが嫌でしたが、今は慣れて全く気になりません。
どうしても自分のお金が減るところを見たくないという方は、ポイントを使って投資信託を買うこともできます。
ポイントを使った投資については、下記記事を参考にしてください。
初めから完璧(100点)を目指さない
投資を始める際は、初めから完璧を求めない事も重要。
インデックス投資は税制優遇措置があるNISAやiDeCoを使って始めることが理想ですが、よく分からないのであれば、とにかく課税口座で始めてしまう。
投資を始めてからNISAやiDeCoのことを考えても遅くはありません。
運用に慣れてくれば、NISAやiDeCoを始めたり、クレカ積立などお得な方法を調べるといいと思います。
初めから100点を狙うと一歩が踏み出せません。
まずは一歩を踏み出し、運用に慣れながら改善していくといいでしょう。
始めるタイミングは常に今
インデックス投資はタイミングを図る投資法ではありません。
売買のタイミングを図れない、図ることを諦めたからこそ長期で積立投資を行うわけです。
よって、インデックス投資を始めるべき特別なタイミングというものは存在しません。
世界的に株価が上昇していようが、〇〇ショックという大きな暴落が来ていようが、始めようと考えた時が投資をスタートすべきタイミングです。
まとめ
世の中には沢山の投資法が紹介されていますが、投資が仕事でも趣味でもない多くの方にとって、インデックス投資が最適解の1つである事は間違いありません。
インデックス投資に興味を持ったのであれば、下記の理由から1日でも早く始めるべきです。
- 過ぎた時間は取り戻せない
- 複利の効果を実感できるまでには時間がかかる
また、インデックス投資を始める際には下記ポイントに気を付けて下さい。
- 少額から始める
- 初めから完璧(100点)を目指さない
- 始めるタイミングは常に今