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銀行から口座維持手数料を取られないための方法とは?


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下記記事で、銀行に預金口座を持っているだけで、手数料を取られるマイナス金利時代が近づいていることをご紹介しました。 

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日銀の金融緩和により、異常な低金利が長期間続き、銀行の収益が圧迫されている中、本格的に口座維持手数料の導入が議論されようとしています。

 

口座維持手数料が導入されるのであれば、なんとか手数料を取られない方法がないのかと、考える方が多いと思います。

 

そこで、今回は現状で考えられる口座維持手数料の徴収を回避する手段を解説したいと思います。

 

1.口座維持手数料とは?

まず、簡単に口座維持手数料について解説します。

 

口座維持手数料とは、その名の通り、銀行が口座を維持するための費用を預金者から徴収する手数料です。

口座維持手数料が導入されれば、預金口座を持っているだけで、手数料としてお金を取られることになります。

 

実際、私たちの預金口座を維持するためには、通帳にかかる印紙税(200円)やデータ管理料など、一口座当たり年間2,000円~3,000円 のコストがかかるそうです。

 

上記のような費用(コスト)を預金者に負担させるのが「口座維持手数料」です。

私たち預金者から見れば、預金残高から手数料を差し引かれるわけですから、マイナス金利のような形になります。

 

現状のような低金利の状態であれば、預金に付く利息を口座維持手数料が上回ることになるので、銀行に預金すると、お金が減ることになってしまいます。

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2.口座維持手数料を避けるための手段とは?

日本で口座維持手数料の導入が避けられないのであれば、なんとか手数料徴収から逃れる道はないのかを考えたいところです。

口座維持手数料を避けるためには、どのような手段があるのでしょうか?

 

残高の少ないムダな預金口座は解約する

皆さんは、預金口座をいくつ持っているでしょうか?

日本全国の金融機関にある個人預金口座数は合計で約11億あるといわれています。国民一人あたり約10口座を所有していることになります。

これは多すぎるので、集約する必要があります。

 

口座が多くて、預金口座が分散していると、口座維持手数料が導入される前に口座管理手数料を徴収される可能性もあります。 

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残高の少ないムダな預金口座を解約して集約するとともに、口座維持手数料が徴収されない条件に合致するように預金残高を調整することが重要です。

口座維持手数料は導入されても無条件で徴収されることはないと思われます。

 

例えば、現在でも口座維持手数料を導入しているSMBC信託銀行は、下記の条件を満たせば、口座維持手数料が無料になります。

 

    • 前月の月間平均総取引残高の外貨部分が20万円相当額以上
    • 前月の月間平均総取引残高が50万円相当額以上
    • 前月末時点でローン商品のお借入れがあること(プレスティア マルチマネークレジットは除く)
    • 前月最終営業日の当行所定の時点でプレスティア マルチマネークレジットのお借入があること
    • 前月25日(25日が土・日・祝休日の場合は前営業日)時点でSMBC信託銀行の提携クレジットカードの会員であること 外貨積立サービスの初回引落しがあった月の翌月以降、一定の積立がされていること

(出典:SMBC信託銀行

 

また、海外で口座維持手数料を導入している銀行も一定の預金残高があるなどの条件を満たせば、口座維持手数料を無料としているところが多いです。

 

なお、預金口座を集約するためにも、電気料金などの引落口座は、分散させずにまとめておく方が便利でしょう。

ポイントを獲得するために携帯や公共料金の支払いをカードに集約している方も多いと思います。そのような場合は、カードの引き落とし口座さえ変えればよくなります。

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インターネット銀行の利用 

インターネット銀行は、大手都市銀行などと比べて店舗が少ないなどの理由で経費を抑えられるので、口座維持手数料が導入されない可能性があります。

口座維持手数料が導入されているドイツなどでもネット銀行は口座維持手数料を無料としています。

 

よって、口座維持手数料を徴収しないネット銀行に預金口座を乗り換えるという方法も1つの考え方です。

 

ネット銀行であれば、口座維持手数料が徴収されない可能性があるというメリット以外にも、ATM手数料や振込手数料が大手都市銀行よりも安いというメリットがあります。

また、定期預金金利も大手都市銀行などよりも高い傾向があります。

  

個人向け国債(変動10年)の購入 

預金口座を集約すると、1つの銀行に大きな額のお金が集まる可能性があります。

預金が1,000万円を超えると、1,000万円を超える部分は、銀行が破たんした場合の預金保険制度の保護対象外なので、個人向け国債(変動10年)の購入も検討に値するでしょう。

 

預金保険制度によって、万が一、金融機関が破綻した場合でも、利息のつく普通預金、定期預金、定期積金、元本補てん契約のある金銭信託、金融債(保護預り専用商品に限る)などについては、1金融機関につき預金者1人当たり「元本1,000万円までと破綻日までの利息等」が保護されます。

(出典:預金保険機構

 

個人向け国債(変動10年)であれば、1万円から購入できますし、購入から1年が経過すれば、元本割れすることなく、現金化が可能です。

また、どんなに金利が低い状態でも最低0.05%の利率が保証されています。

 

変動金利を採用しているので、インフレにも対応できます。

 

1つの銀行に大きな額のお金を預けておくのと、国の債権である国債を購入するのでは、明らかに国の方が破たんリスクが低いのは間違いありません。 

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タンス預金はおすすめできない|タンス預金の3つのリスクとは?

口座維持手数料が導入されるのであれば、銀行預金を解約して、タンス預金をしようと考える方も多いと思います。Twitterでも下記のような反応があります。 

 

 

 

 

タンス預金には、災害でお金を紛失するリスクや盗難のリスクがあり、おすすめできません。

 

・タンス預金の災害リスク

タンス預金をすると、災害でお金を失ってしまうリスクがあります。耐火金庫を買えば、火災でお金が燃えてしまうことは防げるかもしれません。

 

しかし、地震による津波や、最近多発している洪水などの水害はどうでしょう。津波や洪水で金庫が流されてしまうリスクがあります。

東北の大震災の際も、津波で多くの金庫が流されたようです。

 

災害でお金を失っても火災保険で補償されるのではないかと考える方もいるでしょう。しかし、火災保険では災害による現金の損害は補償されません。また、地震保険でも現金は補償対象外です。

 

つまり、豪雨による洪水で金庫が流されたり、地震による津波で金庫が流されると、火災保険や地震保険では現金は補償されません。

 

・タンス預金の盗難リスク

タンス預金は盗難のリスクもあります。金庫ごと強盗に遭うという事件も発生しています。実は、盗難でお金を盗られた場合、火災保険で補償されます。

しかし、盗難で補償される現金の上限額は30万円程度となっています。

 

つまり、タンス預金として数百万、数千万というお金を自宅に保管しておくと、盗難の面でも非常にリスクが高いということが分かります。

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・タンス預金のインフレリスク

タンス預金として現金を手元に置いておけば、額面は減ることはありません。つまり、元本保証です。

 

しかし、お金の価値は変動します。インフレで物価が上がれば、相対的にお金の価値は下がります。

 

タンス預金は、額面が減ることはありませんが、増えることもありませんので、インフレになった場合には、実質的に資産を減らすことになってしまいます。 

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日銀が物価上昇2%を目標にしているのであれば、2%を超える利回りで運用する必要があります。

物価上昇率以上の利回りで運用できなければ、額面は減ってなくても、実質的に資産は目減りすることとなります。

 

 

まとめ

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口座維持手数料が導入されることになっても、慌てて預金口座を解約し、タンス預金をする必要はありません

タンス預金をするという選択肢が一番最悪な選択です。

 

海外や日本で口座維持手数料を導入している銀行の事例を確認すると、一定の条件を満たせば口座維持手数料は無料になる仕組みになっています。

日本で本格的に口座維持手数料が導入されることになっても、恐らく無条件に口座維持手数料を取ることはないと思われます。

 

よって、口座維持手数料が導入されることになれば、ムダな口座を解約して集約し、口座維持手数料が無料になるように調整することが最も重要となるでしょう。