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三井住友銀行も未利用口座に手数料導入へ|手数料無料の条件は?


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三井住友銀行が、入手金などの取引が2年間ない口座に対して手数料を導入すると発表しました。

 

銀行による各種手数料の導入の流れが加速しています。

 

超低金利の時代に手数料を取られれば、預金が減ってしまう状況が続いています。

 

少額でも手数料を取られたくないと思われている方が多いのではないでしょうか。

 

そこで今回は、三井住友銀行の手数料導入の下記ポイントについて解説します。

  • 手数料徴収の内容は?
  • 手数料は、いつから、いくら取られる?
  • 手数料無料の条件は?
  • 手数料徴収の流れを回避する方法は?

 

三井住友銀行も未利用口座や紙の通帳発行に手数料導入へ|いつから?いくら取られる?

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三井住友銀行が、入手金などの取引が2年間ない口座に対して手数料を導入すると発表しました。

 

手数料額は1,100円です。

 

入出金などの取引がない口座に対する手数料は「口座管理手数料」と呼ばれ、三菱UFJ銀行も導入を検討しています。 

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更に、三菱UFJ銀行だけでなく、地方銀行や信用金庫なども「口座管理手数料」の導入を発表しています。 

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紙の通帳発行も有料化

三井住友銀行は、紙の通帳発行も有料化します。

手数料額は550円

 

紙の通帳発行に対する手数料導入は、みずほ銀行も予定していて、2021年1月18日以降の新規口座開設者は、紙の通帳発行を希望すると1,100円かかります。 

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手数料徴収の対象者は?

三井住友銀行が「口座管理手数料」を徴収する対象者は、2021年4月以降に口座を開設した預金者

 

2021年3月以前に口座を開設した預金者は、「口座管理手数料」は徴収されません。

 

既存の預金者から手数料を徴収するのは不利益変更となり、難しいとのこと。

 

なお、18歳未満と75歳以上の方に関しては、「口座管理手数料」も「紙の通帳発行の有料化」も対象外となります。

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口座管理手数料を無料にする条件とは?

今回、18歳未満と75歳以上の方以外でも、三井住友銀行が導入する「口座管理手数料」を無料にする方法があります。

 

その条件がネットバンキングの利用

 

2021年4月以降に口座を開設した預金者でも、ネットバンキングを利用する場合には、口座管理手数料が徴収されません。

  

 

メガバンクが手数料を導入する理由とは?

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なぜ、メガバンクや地方銀行は「口座管理手数料」などを導入するのでしょうか?

 

日本銀行(日銀)の金融緩和の影響で、日本では低金利状態が続いていて、銀行の収益力が低下していることが原因。

 

紙の通帳には1つの口座に、年間200円の印紙税がかかります。

 

また、口座管理にかかるコストは、マネーロンダリング(資金洗浄)対策やサイバーセキュリティー対策などで増加傾向にあります。

 

銀行の収益力低下は口座管理のコストが無視できないレベルに達しているのでしょう。

 

最大手のみずほ銀行や三井住友銀行が通帳発行に対する手数料を導入したことで、他の大手都市銀行なども追随する可能性が高いと思われます。

  

 

メガバンクの各種手数料を回避する方法とは?

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今後、メガバンクなどの大手銀行では、口座を持っているだけで手数料がかかる「口座維持手数料」を導入する可能性もあります。

 

また、不利益変更に踏み込み、既存の預金口座に対して「口座管理手数料」などを導入するかもしれません。

 

銀行の本音としては、超低金利で収益が上がらない中、稼働していない口座を少しでも減らし 、経費削減を狙いたいところでしょう。

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今後も低金利で銀行の収益が上がらないであろう状況が続く中、預金者にとっての「マイナス金利」である各種手数料を回避する方法はないのでしょうか。

 

利用していない預金口座の整理

日本全国の金融機関にある個人預金口座数は合計で約11億あるといわれています。

国民一人あたり約10口座を所有していることになります。

 

普段、ほとんど利用していない口座は各種手数料を徴収される前に解約し、整理すべきでしょう。

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インターネット銀行の利用

三井住友銀行でネットバンキングを利用すると、特典として振込時の手数料を2022年3月末まで無料にするそうです。

 

しかし、三井住友銀行のコンビニATMの手数料は、引出時に110円~220円かかります。

 

また、メガバンクは店舗を削減するとともにATMも削減していく予定。

 

メガバンクでネットバンキングを利用するメリットが大きいとは思えません。

 

メガバンクでネットバンキングをするくらいであれば、インターネット銀行を利用した方がメリットが大きいでしょう。

 

コンビニATMの手数料が無条件で無料になるネット銀行もあります。 

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また、インターネット銀行は、大手都市銀行などと比べて店舗が少ないなどの理由で経費を抑えられるので、大手銀行で「口座維持手数料」が導入される流れになっても、ネット銀行では導入されない可能性があります。

 

 

まとめ

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マスコミから銀行の手数料導入のニュースが出る度に、我々一般人は口座維持には経費がかかるということを刷り込まれているようにも感じます。

 

三井住友銀行の「口座管理手数料」の導入はデジタル化を促すのが目的としていますが、ネットバンキングをするのであれば、ネット銀行を利用する方がメリットが大きいでしょう。

 

店舗窓口やATMの削減、各種手数料の導入を考慮すると、メガバンクなどの大手銀行を使うメリットが薄れています。