2024年も残すところあと1ヶ月余り。
「どうせ今からじゃ遅い」と思っている方も少くないと思いますが、残り1ヶ月程度でも資産を増やすためにできることがあります。
2025年を迎える前に、やり残しをなくしてスッキリとした気持ちになりたい方が多いはず。
そこで今回の記事では、資産を増やしたい初心者の方でも実践できる「2024年末までにやるべきこと3選」を解説します。
2025年を気持ちよく迎えたい方は参考にしてください。
1.ふるさと納税の限度額の確認
ふるさと納税とは、自分の選んだ自治体に寄附(ふるさと納税)を行った場合に寄附額のうち2,000円を越える部分(一定の上限あり)について、所得税からの控除(還付)と翌年度の住民税からの控除(住民税の減額)が受けられる制度。
ふるさと納税をした額から自己負担額の2,000円を差し引いた部分が所得税の還付と翌年度の住民税の減額で戻ってくるイメージ。
ふるさと納税の趣旨は、自分の生まれ故郷やお世話になった自治体、応援したい自治体などに寄付できる制度とされていますが、ほとんどの方の目的は返礼品でしょう。
ふるさと納税の寄付金額に限度はありませんが、重要となるのが控除限度額。
控除限度額とは、ふるさと納税をすることで受けられる税金の控除・還付の金額の限度額のこと。
寄付金額が控除限度額を超えた場合、超過分が還付・控除されることはありませんので注意が必要です。
例えば、控除限度額が3万円の方が5万円のふるさと納税を行った場合、控除限度額を超える約2万円(自己負担2,000円部分を含む)が自己負担となるイメージ。
5万円のふるさと納税の返礼割合の限度は1.5万円相当なので、約2万円を払って1.5万円の高い買い物をしたことになってしまいます。
年末に向けてそろそろ収入の見通しが確定する頃ではないでしょうか?
最終的な年収額で、限度額をシミュレーションできるサイトを利用して計算するといいでしょう。
今年すでに行ったふるさと納税額よりも限度額の方が高いのであれば、追加で返礼品を選ぶことができます。
なお、今年は定額減税が実施されましたが、ふるさと納税の限度額には影響はありません。
ふるさと納税の期限は?
2024年分のふるさと納税の期限は2024年12月31日まですが、早めに済ませておくことをおすすめします。
2024年の控除対象とするためには、寄付金受領証明書に記載されている受領日(入金日)が2024年12月31日までであることが条件。
受領日はクレジットカードであれば決済完了日、コンビニ払いであれば入金日など支払方法ごとに異なります。
また、確定申告不要のワンスストップ特例制度を使う場合は特に注意が必要。
2024年分のワンストップ特例制度の申請期限は2025年1月10日まで。
「寄付金税額控除に係る申告特例申請書」を2025年1月10日(必着)までに寄付した自治体に送付できない場合、確定申告が必要となってしまいます。
2.新NISAの非課税限度額の残枠確認
2024年に始まった新NISAの非課税枠の残枠確認も重要。
新NISAの年間非課税枠は、「つみたて投資枠」で120万円、「成長投資枠」で240万円の合計360万円あります。
非課税枠を使い切っておらず、資金的に余裕があるのであれば、可能な限り非課税枠を使うことをおすすめします。
なお、つみたて投資枠は原則、月10万円までの積立となっていますが、SBI証券や楽天証券などのネット証券ではボーナス設定もできます。
例えば、12月時点で30万円(120万円-90万円)の非課税枠が残っている場合、12月に積立で10万円、ボーナス設定で20万円の合計30万円の投資信託を購入することができます。
旧NISAの資産の買い直しも検討要
下記記事で解説した通り、旧NISA(一般NISA)で購入していた資産の非課税期間は5年間なので、2020年に購入した資産は2024年末に非課税期間が終了します。
残念ながら旧NISAで購入した資産の新NISAへのロールオーバー(移管)はできません。
よって、新NISAの非課税枠が余っているのであれば、旧NISAの非課税期間が終了する前に資産を売却して、新NISAで買い直すということも検討するといいでしょう。
ただし、優待目的で保有している株式を買い直す場合には優待の条件には注意が必要。
3年以上など長期保有で優待がグレードアップするケースがあります。
また、レバレッジ型や毎月分配型の投資信託ように新NISAで買い直せない資産もあります。
3.NISA口座の金融機関変更
今年から新NISAを始めた方の中には、付き合いのある銀行や対面型の証券会社で口座を開設した方も少なくないはず。
都市銀行や対面型の証券会社などにNISA口座がある方は、ネット証券への変更を検討するといいでしょう。
ネット証券の主なメリットは下記の通り。
- 手数料が安い
- 投資信託などの商品ラインナップが豊富
- クレカ積立や投信保有でポイントが付く
いつまで続くかは分かりませんが、クレカ積立のポイントや投資信託の保有ポイントもバカには出来ません。
私はSBI証券でNISA口座を開設していますが、クレカ積立で毎月1000ポイント、投信保有ポイントで毎月約500ポイントをゲットしています。
年間では18000ポイント。
ポイントで投資も可能なので、投資に回せば更に資産が増えます。
NISA口座の金融機関変更には、下記2つの手続きが必要。
- 変更前の旧金融機関で「勘定廃止」または「非課税口座廃止」の手続き
- 変更後の新金融機関でNISA口座開設の申し込み
年末に向けて新しい金融機関でのNISA口座開設には、申し込みから3~4週間かかることも。
想定以上に時間がかかる場合もあるので、なるべく早く手続きに着手する方がいいでしょう。
今から手続きすれば、2025年の年初から新しい金融機関にで始められる可能性もあります。
なお、注意が必要なのは、2025年に1円でもNISAの非課税枠を使うと2026年までNISA口座移管は不可という点。
金融機関の変更を先延ばしにしている間に2025年を迎え、年初につみたて投資枠で積立投資が行われてしまうと、2025年中は金融機関の変更は出来ません。
まとめ
資産を増やすために2024年末までにやるべきこと3選は下記の通り。
- ふるさと納税の限度額確認
- 新NISAの非課税枠確認
- NISAの金融機関変更
2024年も残すところあと1ヶ月余りですが、やれることはあります。
忙しい年末が迫っていますが、2025年を気持ちよく迎えるためにも上記の3点の確認をおすすめします。