新NISAをきっかけに資産運用を始めようと考えているアラフィフ世代も少なくないでしょう。
新NISAは魅力的な制度として注目されていますが、どんな投資方法でもメリットを受けられるわけではありません。
新NISAは投資の利益にかかる税金が非課税になることがメリットである制度ですが、逆に1円でも利益が出せなければ全くメリットがない制度です。
よって、新NISAの利点を最大限に活かすためには、適切な投資戦略を選ぶことが重要です。
特に経験の浅い投資初心者が避けた方がいい投資法も存在します。
そこで、今回は40代・50代 投資初心者の方が新NISAで避けるべきNG投資法を3つと、おすすめの投資法について解説します。
新NISAを上手に活用したいと考えている40代、50代の投資初心者の方は参考にしてください。
- NG投資法① 成長投資枠を使った個別株の短期売買
- NG投資法② アクティブファンドへの一括投資
- NG投資法③ 付き合いのある金融機関でNISA口座開設
- 40代・50代 投資初心者におすすめの投資法とは?
- まとめ
NG投資法① 成長投資枠を使った個別株の短期売買
新NISAでは、旧NISAではできなかった非課税枠の再利用が可能となりました。
非課税枠の再利用が可能になったことで、成長投資枠での個別株の短期売買を検討している人もいるでしょう。
しかし、非課税枠が復活するのは翌年以降。
また、成長投資枠の年間投資枠は240万円なので、新NISAを活用した頻繁な売買はおすすめできません。
40代・50代の投資初心者の中には頻繁に売買した方が利益が出せると思っている方もいるでしょう。
確かに、頻繁な売買で利益を出せる方もいますが、それはセンスのある少数の人だと考える方が無難。
また、新NISAで損失を出したとしても課税口座の利益と損益通算することができないというデメリットもありますので、注意が必要です。
そもそも、新NISA制度は短期売買で大きな利益が出せるような設計になっていないことを理解する必要があります。
NG投資法② アクティブファンドへの一括投資
アクティブファンドとは、プロのファンドマネージャーが選んだ銘柄に投資する投資信託です。
アクティブファンドへの投資を全否定するつもりはありませんが、投資初心者にはおすすめできません。
アクティブファンドはファンドマネージャーの運用によって成果が左右されるため、銘柄選定が簡単ではありません。
更に、ファンドマネージャーが銘柄選定を行うため、手数料が高いのが一般的。
手数料が高い一方で、高い運用成果が保証されているわけではありません。
約8割のアクティブファンドがインデックスファンドの運用成果に勝てないというデータもあります。
また、一括投資は価格が大きく下落した後のリカバリーが難しく、特に初心者にとっては精神的に耐えがたい苦痛になる可能性があります。
40代、50代の投資初心者にとっては、若い人に比べて老後資金の準備期間が短いという焦りからアクティブファンドへの一括投資で大きな利益を出したいと思う場合もあるでしょう。
しかし、株式投資は短期的には50%程度の急落もあり得るので、初心者の方には一括投資はおすすめできません。
NG投資法③ 付き合いのある金融機関でNISA口座開設
投資初心者の方の中には金融機関の窓口に行って相談し、金融機関がすすめる商品を買おうと考えている場合も少なくないでしょう。
そのような考え方は避けた方が無難です。
逆説的ですが、新NISAで投資すべきインデックスファンドを選び、そのファンド(投資信託)に投資できる金融機関を選ぶべき。
下表の通り、新NISAには「つみたて投資枠」が年間120万円、「成長投資枠」が年間240万円の合計で年間360万円の非課税枠があります。
しかし、「つみたて投資枠」の非課税枠(年間120万円)を全て使えるという人は少ないはず。
であれば、「インデックスファンドを積立購入して長期保有する」インデックス投資を中心に考えるのが賢明。
まずは、優良なインデックスファンドを選び、そのインデックスファンドを購入できる金融機関を選んでNISA口座を開設することが重要となります。
何を購入すべきか分からないから銀行や証券会社の窓口に行って相談したいと考えている方もいるでしょう。
しかし、金融機関によっては選択できる投資信託のラインナップが極端に制限されている可能性があります。
例えば、ゆうちょ銀行では「つみたて投資枠」で投資できる投資信託は15本。
一方、ネット証券であれば200本程度の投資信託を取り扱っています。
また、金融機関の窓口では、初心者におすすめできないアクティブファンドなどの一括投資をすすめられる可能性も低くないでしょう。
40代・50代 投資初心者におすすめの投資法とは?
40代、50代の投資初心者には「インデックスファンドを積立購入して長期保有する」インデックス投資がおすすめ。
40代・50代だからといって焦る必要はありません。
焦るとリスクを取り過ぎる可能性があり、大きな損失を被るとリカバリーが難しくなってしまうこともあります。
人生100年時代はコツコツと資産運用に向き合うことが重要。
つみたて投資枠のみの積立投資でもいいし、余裕があるのであれば、成長投資枠でもインデックスファンドを積み立てるといいでしょう。
投資に慣れてくれば、個別株やアクティブファンドなどへの投資を検討するのもいいと思います。
まとめ
40代・50代の投資初心者が新NISAで避けるべきNG投資法は下記3つ。
- 成長投資枠を使った個別株の短期売買
- アクティブファンドへの一括投資
- 付き合いのある金融機関でNISA口座開設
おすすめの投資法は、「インデックスファンドを積立購入して長期保有する」インデックス投資です。
40代・50代だからといって焦る必要はありません。
焦るとリスクを取り過ぎる可能性があり、大きな損失を被るとリカバリーが難しくなってしまうこともあるでしょう。
人生100年時代はコツコツと資産運用に向き合うことが重要です。