現役投資家FPが語る

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損をしない生命保険・損害保保険の見直しポイント3つ【書評】


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保険を見直そうと考えながら、保険は分かりづらくて見直しにくいため、先延ばしにしている方も多いはず。

 

実は、ちょっとして知識があれば、簡単に見直しが可能な部分もあります。

 

まずは簡単なポイントからでも見直してみてはいかがでしょうか。

 

今回は、以下の本からすぐにでも実行できる簡単な生命保険・損害保険の見直しポイントを3つ解説します。

 

生命保険や損害保険の見直しを検討している方は、参考にしてください。

『やれば得する!保険の見直し100の鉄則 竹下さくら』

 

 

節約効果が高いのは固定費の削減

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ムリな節約はムリなダイエットと同じくらい続きません

 

心からダイレクトにゆとりを奪うような節約は心身ともに苦しくなり、長続きしないと著者の竹下さんは指摘。

 

食費や娯楽費などの変動費の削減は労が多い割には節約効果が低いのは間違いありません。

 

おすすめの節約方法は、固定費の削減です。

 

固定費とは?

固定費とは、毎月や毎年など定期的に一定額を支払う費用のことです。

 

固定費の例は、下記の通りです。

  • 住居費(住宅ローン、家賃)
  • 通信費
  • 生命保険料
  • 損害保険料(自動車保険、火災保険など)
  • 教育費
  • 車関連費(車のローン、駐車場代)

 

変動費とは?

変動費とは、日々のやりくりによって変動する費用のことです。 

 

変動費の例は、下記の通りです。

  • 食費
  • 娯楽費
  • 交際費
  • 雑費

 

変動費の節約は、労力のわりには効果が低くなります。

 

例えば、毎晩のおかずを一品減らすという節約法は、大きな額の節約にはつながりませんし、健康のバランスが崩れ、家族の健康を害してしまう可能性もあります。

 

家族の健康を害せば、かえって医療費がかかり、出費が増えてしまう可能性があります。

 

変動費の節約は、常に頑張らないと節約効果が続きません。

 

しかし、固定費は上手に削減できれば、最初に少し手間はかかりますが、あとは頑張らなくても節約効果が継続します。

www.fpinv7.com

 

上記の通り、生命保険や損害保険(自動車保険や火災保険など)の保険料は固定費。

 

固定費の1つである保険料を見直しにより削減できれば、節約効果が高くなります。

 

次項以降で固定費である生命保険や損害保険の簡単な見直し方法を3つ解説します。

 

 

まとめ払いにするだけで保険料を節約できる

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保険の見直しというと、大変だろうと構えてしまう方がいますが、非常に簡単な方法があります。

 

それが、保険料のまとめ払い

 

月払いを年払いに、年払いを2年払いというように、まとめて支払う期間が長いほど、保険料の支払総額は少なくなります。

 

本書に掲載されているまとめ払いによる保険料削減事例は下記の通り。

  • 生命保険料:月払いを年払いにすると約2~3%割安
  • 火災保険料:1年契約を10年契約にすると約18%割安
  • 地震保険料:1年契約を5年契約にすると約8%割安
  • 自動車保険料:月払いを1年一括払いにすると約5%割安

 

なお、火災保険については2022年10月以降契約から保険期間10年は廃止され、最長5年契約となる予定です(保険会社によって廃止時期が異なる場合があります)。

www.fpinv7.com

 

生命保険や医療保険を月払いにしている方は多いのではないでしょうか。

 

まとめて支払う余裕があるのであれば、最低でも年払いにすることをおすすめします。

 

特に自動車保険や火災保険の保険料削減効果は高いので、貯金する余裕があるのであれば一括払いに変更すべき。

 

大手都市銀行に預金をしても金利は年0.001%程度。一方、自動車保険を月払いから1年一括払いに変更すれば、保険料が5%も削減できます。

 

預貯金よりも保険料をまとめ払いする方がメリットが大きいことは明らかです。

 

 

同じ保障(補償)内容でも保険会社によって保険料が変わる

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ご存知の方も多いと思いますが、同じ保障(補償)内容の保険でも保険会社ごとに保険料は異なります

 

例えば、自動車保険の場合、大手損保会社よりもダイレクト型(ネット型)の保険会社の方が保険料は安くなります。

 

ダイレクト型(ネット型)の保険会社の保険料が安い理由は、人件費や支社の賃料などの固定費を節約できるから。

 

同じ理由でネット系の生命保険会社の生命保険や医療保険の保険料は、大手生命保険会社に比べて安くなります。

 

現在加入している保険の保険料が高いと感じる場合は、同じ保障(補償)内容で見積もりを取って比較してみるといいでしょう。

 

大きく保険料を節約できる可能性もあります。

 

 

保険は健康な時に見直すのが鉄則

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本書では生命保険や医療保険を増額したり、他の保険に切り替えようとする際は、健康であることが重要と指摘。

 

その理由は、健康状態が悪いと保険料が割増になったり、加入を保険会社に断られることがあるから。

 

また、健康であれば割安な保険料で加入できる可能性もあります。

 

例えば、下記事例のように保険会社の規定する健康状態に合致すれば、一般的な保険料と比較して5割超の割引が適用されます。

 

【契約例】
商品:定期保険
被保険者:35歳・男性
保険金額:1,000万円
保険期間:20年
保険料払込期間:20年

 

【月額保険料】

標準体:3,460円
喫煙優良体:2,000円
非喫煙標準体:1,880円
非喫煙優良体:1,580円

 

タバコを吸わず、血圧やBMIに自信がある方は保険料を大幅に削減できる可能性があります。

 

体の調子が悪くなってから保険の加入を検討する方も多いですが、緩和型の保険(持病があっても加入できる保険)にしか加入できない状況だと、割高な保険料を負担する事になってしまいます。

 

 

まとめ

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保険の見直しは難しいものという先入観がある方も多いですが、実は簡単に見直しが可能なポイントもあります。

 

保険料のまとめ払いはすぐにでもできる可能性があるので、加入している保険の内容を確認してみてください。

 

固定費である保険料の削減ができれば、変動費の削減のように頑張り続けることなく節約が可能です。