民法改正による成年年齢引き下げに伴い2022年4月1日以降、18歳から証券口座の開設が可能となっています。
NISA口座を開設できる年齢も20歳以上から18歳以上に引き下がる予定。
今回は、民法改正による成年年齢引き下げに伴う、証券会社の対応や注意点について解説します。
子供になるべく早く投資経験を積ませたいと考えている方は参考にしてください。
満18歳から証券口座の開設が可能(2022年4月1日~)
民法改正により2022年4月1日より成年年齢が満18歳へ引き下げられました。
成年年齢が満18歳へ引き下げられたことに伴い、満18歳以上になれば証券口座を開設できるようになりました。
これまでは満20歳未満の場合、未成年口座で親権者が主体で取引を行う形でしたが、今後は満18歳以上になれば、自分の意志で投資を行うことができます。
制限される取引はあるのか?
証券口座を開設すると、投資信託や株式の現物取引だけでなく、信用取引やFXなどの取引ができます。
18歳で口座開設する際には制限される取引があるのでしょうか?
18歳だとしても制限される取引はありません。
つまり、18歳になれば信用取引やFX取引も可能。
リスクが高いFXやCFDなどの取引もできるようになるので、注意が必要です。
満18歳以上のNISA口座の開設は2023年1月から
NISA口座(一般NISA・つみたてNISA)については、2023年1月1日から年齢要件が20歳以上から18歳以上に引き下げになります。
ジュニアNISAも2023年1月1日から年齢要件が20歳未満から18歳未満に引き下げになります。
詳細は下図をご参照ください。
(出典:楽天証券)
例えば、2022年4月1日以降に満18歳・満19歳であれば、証券口座の開設が可能です。
しかし、満18歳・満19歳の方がNISA口座を開設できるのは2023年1月1日以降なので、現在18歳の方はジュニアNISA口座しか開設できません。
逆に、2023年1月1日以降に満18歳・満19歳であれば、ジュニアNISA口座は開設できず、つみたてNISAか一般NISA口座の開設となります。
クレカ決済での積立投資も可能
2022年4月1日以降は18歳になれば、クレジットカードも作れます。
よって、積立投資のクレカ決済が可能に。
今後は18歳になれば、クレジットカードのポイントを貯めながら積立投資ができます。
積立投資のクレジットカード決済については、下記記事をご参照ください。
なお、クレジットカードの利用は借金であるという認識を持つことが重要。
若い時にクレジットカードの間違った使い方が習慣化すると、借金体質になってしまう可能性があります。
クレジットカードを作る際には、仕組みと使い方について知ることが必須です。
高校生向けの金融教育が始まる
2022年4月からの高校学習指導要領改訂で金融経済教育の内容が拡充され、高校家庭科で金融経済に関する授業が始まります。
子供が18歳になったら証券口座を開設させて、バイト代や小遣いなどの収入から毎月1000円ずつでも積立投資をさせてみるのもいいでしょう。
仮に、18歳から毎月1万円ずつ積立投資をして年利5%で運用できれば、20年後の38歳には元本240万円が411万円、30年後の48歳には元本360万円が約830万円にもなります。
社会人になってから積立額を増やせば、更に大きな運用成果を手にすることができます。
18歳から積立投資を始めれば「複利の力」の偉大さを若い時から知ることができ、資産運用を行うモチベーションも高くなるでしょう。
まとめ
民法改正による成年年齢引き下げに伴い、18歳から証券口座の開設が可能となっています。
今後は18歳になれば、高校生でも自分の意志でインデックス投資を行うことができます。
高校生向けの金融教育も始まるので、若い時から資産運用の基本を学ぶチャンスが広がります。
子供が18歳になったら証券口座を開設させて、バイト代や小遣いなどの収入から毎月1000円ずつでも積立投資をさせてみるのもいいでしょう。