消費税増税などの影響で、2020年1月から大手損保4社の自動車保険料が値上げされることをご存じでしょうか?
実は、通販型自動車保険を販売しているソニー損保など独立系ネット損保4社は、2020年1月には値上げを実施しません。
一般的に、大手損保などの代理店型自動車保険に比べてネット損保の通販型自動車保険の方が保険料が安いのですが、今回の自動車保険改定で、更に保険料の差が広がることになります。
保険料差が広がるのであれば、代理店型から通販型に乗り換えたいと考える方もいると思いますが、どこか不安があるという場合もあると思います。
そこで今回は、通販型自動車保険のメリット・デメリットや通販型自動車保険が向いている方について解説したいと思います。
自動車保険料の節約を考えている方は、参考にして頂ければと思います。
- 1.2020年1月から大手損保会社は自動車保険料を平均3%値上げへ
- 2.通販型自動車保険(ダイレクト自動車保険)とは?
- 3.通販型自動車保険のデメリット
- 4.通販型自動車保険が向いている方・代理店型自動車保険が向いている方
- 5.通販型自動車保険に乗り換えるのであれば、「一括見積もり」がおすすめ
- まとめ
1.2020年1月から大手損保会社は自動車保険料を平均3%値上げへ
大手損保4社(東京海上日動・損害保険ジャパン日本興亜・三井住友海上・おいおいニッセイ同和)は、消費税が8%から10%に増税された影響及び、民法改正による影響により、2020年1月に自動車保険料を平均3%値上げします。
2020年1月の自動車保険料の値上げの詳細については、下記記事をご参照ください。
ネット損保4社は自動車保険料の値上げを見送り
大手損保4社が2020年1月に自動車保険料を値上げする一方で、ソニー損保、チューリッヒ保険会社、アクサ損害保険、SBI損害保険の独立系ネット損保4社は、大手損保4社とは異なる戦略をとり、自動車保険料の値上げを見送ります。
大手損保会社の代理店型自動車保険と通販型自動車保険の保険料差を比較すると、下記シミュレーションの通り、通販型自動車保険の方が安いケースが大半です。
2020年1月から代理店型自動車保険が値上げされることで、更に保険料差が広がることになります。
代理店型自動車保険と通販型自動車保険の保険料を比較したシミュレーションは下記の通りです。
【試算条件】
自動車:自家用軽四輪乗用車
等級:10等級
事故有係数適用期間:0年
対人賠償:無制限
対物賠償:無制限
人身傷害保険:3,000万円(搭乗中のみ補償)
車両保険(一般条件):100万円 免責0-10万円
年齢条件:35歳以上(通販型は30歳以上)
記名被保険者年齢:35歳
免許色:ブルー
使用目的:日常・レジャー使用
年間走行距離:5,000km以下
代理店型の大手損保会社
年間保険料:81,200円
通販型のネット損保会社
年間保険料:52,980円
上記試算例の通販型自動車保険は、新規ネット割引が1万円ありますが、継続契約のネット割引が2,000円に下がるので、2年目以降は8,000円高くなる計算としても60,980円で、代理店型の大手損保会社の自動車保険料と比較して2万円以上も安くなります。
代理店型の自動車保険は、2020年1月に上記金額から約3%値上がりするので、更に通販型の自動車保険料との差が広がります。
スポンサーリンク
2.通販型自動車保険(ダイレクト自動車保険)とは?
通販型自動車保険とは、ダイレクト型自動車保険とも呼ばれ、インターネットや電話などを利用して、契約者が代理店を介さずに保険会社と直接契約するタイプの自動車保険です。
通販型自動車保険を販売している保険会社には、独立系のネット損保会社と、大手損保会社の子会社が存在します。それぞれの保険会社は下記の通りです。
独立系ネット損保会社
- ソニー損保
- チューリッヒ保険会社
- アクサ損害保険
- SBI損害保険
大手損保子会社
- 三井ダイレクト損保(MS&ADインシュアランスグループ)
- セゾン自動車火災保険(損保ジャパン日本興亜グループ)
- イーデザイン損保(東京海上グループ)
2020年1月には、楽天傘下の楽天損害保険(旧朝日火災海上保険)も通販型自動車保険(ダイレクト自動車保険)に参入する予定です。
なお、調べた限りでは、大手損保子会社の三井ダイレクト損保とセゾン自動車火災保険については、2020年1月に保険料の改定を予定しています。
なぜ、通販型自動車保険の保険料は安いのか?
なぜ、通販型自動車保険の方が代理店型自動車保険に比べて保険料が安くなるのでしょうか?「安かろう悪かろう」ではないかと思われている方もいらっしゃると思います。
通販型自動車保険が安い理由は、代理店型自動車保険に比べてコスト(経費)がかからないからです。
代理店型自動車保険は、契約者と保険会社の間に代理店が入りますので、代理店手数料分コストが高くなります。
一方、通販型自動車保険の場合は、ネットや電話で契約者が保険会社と直接契約しますので、その分コストが安くなり、保険料も安くできます。
通販型自動車保険が安い理由は、サービスが悪いからではなく、代理店型に比べてコストを圧縮できるからです。
(出典:アクサダイレクト)
3.通販型自動車保険のデメリット
通販型自動車保険のメリットは、代理店型自動車保険に比べて保険料が安いことですが、通販型自動車保険に乗り換える時に気になるのが、通販型のデメリットだと思います。
ここからは、通販型自動車保険のデメリットについて解説したいと思います。
契約者自身で補償内容を決める必要がある
通販型自動車保険は、代理店が存在しないので、契約者自身が補償内容を自ら設定して契約する必要があります。ある程度の自動車保険に関する知識が必要となります。
誤った認識で自動車保険の補償内容を設定した場合、事故の際に十分な補償が受けられないというケースも発生し得ます。
代理店型であれば、対面などで担当者が契約者に合わせた補償内容をアドバイスしてくれます。この安心感を求めて通販型自動車保険には乗り換えないという方も多いでしょう。
通販型自動車保険も電話やチャットなどで相談しながら補償内容を設定できますが、担当者と会って補償内容を相談できる代理店型に比べると、安心感は劣るでしょう。
通販型自動車保険は事故対応が悪い?
通販型自動車保険は、事故の際に保険金の支払いが悪いという都市伝説的なうわさがありますが、そんなことはありません。
通販型も代理店型も約款に従って保険金を支払いますので、その約款にほとんど差がないことを考えれば、通販型自動車保険の方が保険金の支払いが悪いということはありません。
また、事故対応についても大手損保会社の方がネット損保に比べて示談交渉力が高いと勘違いされている方がいますが、代理店型と通販型とで示談交渉力に差はありません。
事故の過失割合は示談交渉力の差で決まるわけではなく、過去の判例や事故例を参考に決めます。
よって、事故対応についても代理店型と通販型で差はありません。
スポンサーリンク
4.通販型自動車保険が向いている方・代理店型自動車保険が向いている方
通販型自動車保険が向いている方は、ある程度、自動車保険の知識があり、事故の際も代理店担当者のアドバイスは不要という方です。
上記のような方は、代理店手数料分のコストがムダになるので、通販型自動車保険を選ぶ方が合理的です。
逆に代理店型自動車保険が向いている方は、自動車保険の知識がなく、契約時や事故時には代理店担当者のアドバイスが欲しいという方です。
なお、自動車保険の補償内容設定に不安があるようであれば、ムリに通販型自動車保険へ乗り換えることはおすすめできません。
2、3万円の保険料を節約するために通販型自動車保険に乗り換え、事故の際に補償されないということでは本末転倒です。
5.通販型自動車保険に乗り換えるのであれば、「一括見積もり」がおすすめ
自動車保険を乗り換える際に一番気になるポイントは、ご自身の契約条件であれば、どこの保険会社の保険料が最も安いかだと思います。
個人で複数の保険会社に自動車保険の見積もりを依頼するのは大変なことです。
しかし、1回の情報入力で複数社の自動車保険料を比較できるサービスを無料で提供しているサービスがありますので、利用すると便利です。
『「保険スクエアbang!」自動車保険一括見積もり比較【無料】」』
自動車保険一括見積もりを利用すると、営業電話が掛かってくる?
自動車保険の一括見積もりサービスを利用すると、しつこい営業電話が掛かってこないか、と心配される方が多いと思います。
車買取や引っ越し比較は個人情報を入れた瞬間に夜中でも電話が掛かってきます。
しかし、自動車保険の一括見積もりサービスを利用しても電話がかかってくることはありません。実際に私自身が何度も利用していますが、営業電話が掛かってきたことは一度もありません。
営業電話が掛かってこない理由としては、恐らく、車買取や引っ越し比較などに比べて、単価が低いので、電話をするオペレーターの人件費(コスト)をかけられないのだと思います。
まとめ
下記の記事でも解説しましたが、自動車保険だけでなく、火災保険についても災害が続いている関係で値上げ続く傾向にあります。 少しでも家計を節約するために通販型自動車保険を検討してみてはいかがでしょうか。
特に現在、代理店型自動車保険に加入していて、代理店型のメリットを感じていない方については、「一括見積もり」で保険料を比較してみる価値はあります。
『「保険スクエアbang!」自動車保険一括見積もり比較【無料】」』
また、既に通販型自動車保険に加入しているという方についても、より安い通販型自動車保険が「一括見積もり」で見付かる可能性があります。