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第二のかんぽ生命!?ゆうちょ銀行員も投資信託などを不正販売か?


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かんぽ生命の不正販売問題が大きな話題となり、日本郵政グループの信頼が大きく損なわれたばかりですが、ゆうちょ銀行でも投資信託や外貨建て生命保険を不正販売していた疑惑が報道されています。

 

「第二のかんぽ生命」になるのではないかとの報道がありました。

 

今回は、かんぽ生命、ゆうちょ銀行の不正販売問題についての報道をご紹介し、不正販売された時の対処法などについて解説したいと思います。

 

1.ゆうちょ銀行員も投資信託、外貨建て保険を不正販売か?

2019年11月6日に西日本新聞は、投資信託や外貨建て保険を契約した高齢者からの苦情が多数掲載された、ゆうちょ銀行の内部資料を入手したと報道しました。

headlines.yahoo.co.jp

内部資料には、2019年7月19日~10月4日に寄せられた顧客からの苦情内容が並び、下記のような商品のリスクに関する説明不足を訴える内容が並んでいるようです。

 

「79歳の母が500万円の外貨建て保険を契約していた。認知症の母にそのようなリスク商品を販売するのは違法ではないか」

 

「貯金の手続きに行ったら強引に投資信託の話をされ、訳も分からないまま契約に至ってしまった」

(出典:西日本新聞)

 

認知機能が低下した70代に1億円の生命保険を販売!?

更に、認知機能が低下した70代の女性に1億円もの外貨建て保険に加入させていたという報道もありました。

headlines.yahoo.co.jp

上記記事では、認知機能が低下した福岡県の79歳女性にゆうちょ銀行以外で契約していた投資信託や生命保険を解約させ、その解約返戻金など約1億円で三井住友プライマリー生命の「ハッピーロード」を契約させたとされています。

 

投資信託を解約した地銀によると、ゆうちょ銀行員の男性も79歳女性と一緒に来店し、解約手続きに同席させて欲しいと求めたそうです。

 

かんぽ生命の不正販売も大きな社会問題になりましたが、今回の件も非常に由々しき問題です。

ゆうちょ銀行の問題も、上からの過剰なノルマによって、行員は顧客の意に沿わない投資信託や外貨建て保険を販売していたとされています。

 

ゆうちょ銀行の投資信託不正販売は、以前から問題視されていた

実は、ゆうちょ銀行の投資信託の不適切販売問題は、以前から報道されていました。

headlines.yahoo.co.jp

 

上記の記事には、下記のような苦情が内部資料に掲載されているとしています。

 

「自宅に長時間居座られ、150万円分の商品を無理やり購入させられた」(72歳男性)

 

「貯金よりもうかると言われたが、マイナス41万円になった。信じていたのにだまされた」(73歳男性)

 (出典:西日本新聞)

 

記事の中には、貯金と誤認させて投資信託を購入させたり、営業成績を稼ぐために投資信託の購入と解約を繰り返させたと書かれています。

 

また、ゆうちょ銀行内部の勉強会で、「投資信託は貯金商品と使い勝手が一緒」と書かれた文書が配られ、上司からは郵便局の信用を使って販売するよう指導されたという、目を疑うような内容が書かれています。

 

これが本当であれば、顧客の利益は完全に無視し、ゆうちょ銀行さえもうかればいいという許しがたい考え方が蔓延していると言わざるを得ません。

 

 twitterでも下記のような反応があります。

 

 

2.郵便局だから安心・信頼できる?|不正販売されないための心構えとは?

かんぽ生命の不正販売も、今回のゆうちょ銀行の不正販売も、日本郵政グループの信頼を逆手にとり、顧客を安心・信頼させて顧客が必要としていない保険や投資信託を売るという悪質な方法です。

 

「郵便局だから安心」や「銀行は間違いない」などの思い込みは非常に危険なことが、今回の件から分かります。

 

オリエンタルラジオ・中田敦彦さんのYouTube動画『【お金の授業】学校では教えてくれない「資産運用の鉄則」〜素人が必ずハマる罠編〜前編』で、銀行員などを「手数料ハンター」と呼んでいましたが、まさに今回の件では、郵便局員やゆうちょ銀行員が「手数料ハンター」となっています

 

www.fpinv7.com

 

郵便局の人だから、大手の銀行だからなどという理由だけで信頼すると、とんでもない損害を被る可能性があります。

 

また、勧められた投資信託や生命保険などの内容で少しでも理解できない部分があるのであれば、納得できるまで質問し、それでもよく理解できないのであれば、購入や加入は見送るべきです。

特にメリットではなく、デメリットについて説明を求めるべきです。

 

よく理解できない商品に手を出すと、過剰なリスクを取り過ぎてしまう可能性があります。

 

 

3.ゆうちょ銀行で、投資信託や外貨建て生命保険を契約してしまった場合の対処法

ゆうちょ銀行で購入した投資信託や、契約した外貨建て生命保険などが、自分が必要としていない商品だった場合や、離れて暮らす高齢の親が、投資信託や外貨建て保険を契約していた場合、何か対処する方法はあるのでしょうか。

 

生命保険はクーリング・オフの対象

外貨建ての生命保険は、契約してから日数が経っていなければ、クーリング・オフできる可能性があります。

クーリング・オフが可能であれば、無条件で契約の申込を撤回でき、ゆうちょ銀行や生命保険会社から違約金などを請求されることは一切ありません

 

クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。

(出典:国民生活センター

クーリング・オフが可能な期間は、保険会社によって異なる場合があり、「申込日」か「クーリング・オフの書類を受け取った日」のいずれか遅い日から8日~30日程度です。

 

投資信託はクーリング・オフの対象外

生命保険は原則、クーリング・オフが可能ですが、残念ながら投資信託はクーリング・オフの対象外となっています。

しかし、金融商品の販売には、「金融商品取引法」と「消費者契約法」の両方が適用されます。

 

 金融商品の販売等に関する法律(金融商品販売法)では、「元本割れの恐れがある」などの重要事項説明を受けていないことで損害が発生した場合、損害賠償の請求が可能としています。

また、契約するまで居座るなどの行為などがあった場合には、消費者契約法により契約を取り消すことができます。

 

なお、ゆうちょ銀行などの金融機関とのトラブルについては、金融ADRの指定紛争解決機関、各金融機関・金融関係団体の苦情・相談窓口、消費生活センター、国民生活センターなどが相談に応じてくれます。

金融に関する相談窓口

 

 

まとめ

かんぽ生命やゆうちょ銀行は、顧客からの信頼を逆手にとり、不正販売を繰り返していたという点で、非常に悪質であると言わざるを得ません。

かんぽ生命の問題と同様に、ゆうちょ銀行の問題も徹底的な調査が必要でしょう。

 

消費者としてできることは、「郵便局だから」や「銀行だから」などといって、無条件で信頼しないこと。

また、提案された投資信託や生命保険などの内容が、よく理解できない場合には、購入や加入を見送ることが重要です。