現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金など「お金」の知恵について語ります

【動画】アクティブファンドはおすすめできない?インデックスファンドにすべき?


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投資を始める際にすすめられる事が多い投資信託には、大きく分けてインデックス型アクティブ型の2種類があります。

 

どちらを選ぶべきか迷う方も多いかもしれません。

 

インデックスファンドに比べて酷評される事が多いアクティブファンド。

 

アクティブファンドの8割はインデックスファンドに負けているといわれていますが、アクティブ型の投資信託は選ぶべきではないのでしょうか?

 

今回は、以下の動画を参考に「ひふみ投信」を事例としてアクティブファンドに投資すべきかについて解説します。

 

 

インデックスファンドとアクティブファンドの違いとは?

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まず初めに簡単にインデックス型とアクティブ型の違いを解説します。

 

インデックス型とは?

日経平均株価やS&P500などの市場平均であるインデックス(指標)と同じ値動きをするような運用を目指す投資信託をインデックス型といいます。

 

インデックス型は目標とする指数に連動するように機械的に銘柄を組み入れるので、ファンドマネージャーが銘柄を選択するアクティブ型に比べて各種の手数料が安くなるというメリットがあります。

 

アクティブ型とは?

アクティブ型の投資信託は、運用のプロであるファンドマネージャーが調査・分析などを行い、ファンド(投資信託)に組み入れる銘柄を選択し、市場平均を上回る運用成果を目指します

 

運用のプロであるファンドマネージャーが調査・分析などを行い、ファンドに組み入れる銘柄を選択して売買するのでインデックス型に比べて各種手数料が高くなるとういうデメリットがあります。

www.fpinv7.com

 

 

アクティブファンドはおすすめできない?インデックスファンドにすべき?

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ひふみ投信のパフォーマンスを動画で確認すると、アクティブ型の投資信託もアリと思う方が多いでしょう。

 

ひふみ投信のこれまでの運用成果を確認すると、素晴らしいファンドであることは間違いありません。

 

しかし、投資初心者の方にアクティブファンドはおすすめできません。

 

次項以降で詳しく解説しますが、アクティブファンドは運用状況を確認して必要があれば運用途中に乗り換えが必要になる可能性もあり、投資に慣れた方向けといえるでしょう。

 

投資初心者の方だけでなく、資産運用はなるべくほったらかしにしたいと考えている方にも、インデックスファンドを愚直に積み立てるインデックス投資の方がおすすめです。

www.fpinv7.com

 

 

アクティブファンドのメリット・デメリット

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ひふみ投信を事例にアクティブファンドのメリット・デメリットを確認したいと思います。

 

ひふみ投信はつみたてNISAの対象になっている数少ないアクティブファンドの1つ

 

ひふみ投信の概要は下記の通り。

  • 運用会社:レオス・キャピタルワークス
  • 設定日:2008年10月1日
  • 運用対象:国内外株式
  • 運用手法:アクティブ運用

 

ひふみ投信は、『国内外の上場株式を主要な投資対象とし、市場価値が割安と考えられる銘柄を選別して長期的に投資します』としています。

 

2021年9月時点では資産の約85%が国内株式となっていて、基本的には国内株式で運用するアクティブファンドとなています。

 

以下の動画を確認すると、投資対象とする企業は足を使って選定していることがよく分かります。

 

メリット:パフォーマンスが高い

アクティブ型はインデックス型に勝てないといわれる事が多いですが、ひふみ投信はかなりの高パフォーマンス。

 

日本のTOPIXをアウトパフォームしているだけでなく、最強指数として人気が高い米国のS&P500をも超える運用成果を出しています。

 

動画のシミュレーションによると、年次リターンは9%。毎月5万を積み立てた元本600万が10年で倍以上の1415万円になっています。

 

なお、ひふみ投信の基準価額は設定日(2008年10月1日)から6倍以上にもなっています。

 

デメリット①:手数料が高い

アクティブファンドは手数料が高いといわれていますが、ひふみ投信はどうでしょうか。

  • 販売時手数料:無料
  • 信託財産留保額:なし
  • 信託報酬:年率1.0780%

 

信託報酬は年率1.0780%とインデックスファンドに比べると高いですが、各種インデックスよりもパフォーマンスが高いので手数料を払う価値は十分あります。

 

また、ひふみ投信には5年以上の保有で信託報酬を割り引く「資産形成応援団」(信託報酬一部還元方式)という仕組みがあり、長期で保有すればコストを下げることができます。

 

デメリット②:いつまで好調が続くか分からない

ひふみ投信のこれまでのパフォーマンスはかなりいいのは間違いありません。

 

しかし、全てのアクティブファンドにいえることですが、いつまで好調が続くかは分からないというのが正直なところ。

 

カリスマファンドマネージャーであるレオス・キャピタルワークス会長兼社長の藤野英人さんの力は偉大ですが、年齢は55歳。

 

今後20年や30年と好調が継続する保証はありません。

 

藤野さんの力が落ちたり引退したりした場合、ファンドのパフォーマンスが低迷する可能性もあるでしょう。

 

個別株のように資産がゼロになる事はないでしょうが、ファンドの人気が落ちて純資産総額が減れば早期償還の可能性はある。

 

そう考えると、投資先を途中で乗り換える必要が出てくるケースも考えられます。

 

よって、インデックス投資のように長期の「ほったらかし」には向きません

 

個別株投資ほどではありませんが、継続的な運用状況のチェックが不可欠です。

 

 

まとめ:インデックスとアクティブのどちらに投資すべき?

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アクティブ型の投資信託の中には、ひふみ投信のように素晴らしいパフォーマンスを出しているファンドもあります。

 

しかし、上記の通り、アクティブファンドは運用途中で乗り換えが必要となる可能性がある事を考慮すると、長期投資には不向き。

 

よって、長期投資を目的としてアクティブファンドのみを保有するということは現実的ではないでしょう。

 

そもそも投資初心者の方には、ひふみ投信のような優良なアクティブファンドを選ぶことも難しいと思います。

 

資産運用に慣れるまでは、インデックス投資で経験を積むことがおすすめ。

 

私がひふみ投信に投資するのであれば、下記のような活用を考えます。

 

コア・サテライト戦略でコアはインデックス投資。サテライトでひふみ投信を保有する。

 

資産運用のコアの部分はインデックス投資で安定的に「ほったらかし投資」、サテライト部分はアクティブ型でリターンを狙う戦略です。