現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金などについて語ります

デフレとは?インフレとデフレどちらがいいの?


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日銀はデフレ脱却に向けてマイナス金利政策などの金融緩和を継続していますが、デフレはモノの値段が安くなり、消費者にとっては、嬉しい現象です。

一消費者からしてみると、モノが安く買えることにどんな問題があるのかと考えてしまいます。

 

しかし、デフレが続くと日本経済全体には、マイナスの影響があります。 デフレとは何か、なぜデフレが続くと経済に悪影響があるのかについて解説します。

 

 

1.デフレ(デフレーション)とは?

デフレーション(デフレ)とは、モノの値段(物価)が継続的に下がっていく現象です。モノの値段(物価)が下がることによって、通貨(お金)の価値は上がっていきます。

 

例えば、200円で売っていた鉛筆が、デフレになるとその半分の100円で買えるようになります。200円で買ったいたものが、100円で買えるようになるので、モノの値段が下がることにより、相対的にお金の価値が上がることになります。

 

モノの値段(物価)が上がり、通貨(お金)の価値が下がるインフレ(インフレーション)とは逆の現象です。

 

 

2.デフレの原因

デフレは、需要より供給が多いことで発生します。つまり、売っている商品が多くて、それを欲しい人が少ない状態です。

 

不景気などで、給料が下がるなどして、収入が減ると、人が消費に回すお金を減らします。そのため、モノが売れなくなり、需要が供給を下回ると在庫が発生します。

売れない状態になるので、モノの値段を下げて売れるようにします。これがデフレの原因です。

 

 

3.デフレスパイラルとは?

日本は長らく、デフレが続いたため、デフレスパイラルという言葉を聞いたことがある方も多いと思います。デフレが進むと、デフレスパイラルに陥る可能性があります。

 

デフレスパイラルとは、下記のような状態です。

商品が売れないため、企業は値下げをします。すると、利益が減るため、社員の給与を減らします。給与が減ると、消費が落ち、更に商品が売れなくなります。そして企業が更に値下げするという形で悪循環が続いていきます。

デフレスパイラルを図にすると下記の通りです。

 

商品が売れない

   ⇓   

値下げする

   ⇓   

企業の利益が減る

   ⇓   

従業員の給与が減る

   ⇓   

更に商品が売れなくなる

   ⇓   

更に値下げする

   ⇓   

更に企業の利益が減る

   ⇓   

更に従業員の給与が減る

   ⇓   

・・・以下、上記の繰り返し

 

 

4.合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)とは?

モノの値段が安くなることは消費者1人ひとりにとってはいいことです。しかし、日本国民全員が安くなるまでモノを買わなくなったら、上記のようなデフレスパイラルが発生し、結果的には日本経済全体が悪い状態に陥ってしまいます。

これを合成の誤謬(ごうせいのごびゅう)といいます。合成の誤謬とは、「個人が合理的な行動をとっても多くの人が同じ行動をとることによって、全体としては悪い状態になること」です。

 

 

まとめ

モノの値段が安くなるデフレは、一見、いいことのように感じますが、日本経済全体で考えれば悪影響があります。 経済全体が悪ければ、結果的に日本人一人ひとりにも影響が及びます。 

日銀が年2%の物価上昇率を目指して金融緩和をしている理由がここにあります。日本経済全体で考えると、弱インフレが目指すべき状態です。

 

物価が上がると、デフレとは逆でお金の価値は下がってしまいますので、物価上昇率を上回る利回りで資産を運用できない場合、資産は実質的に目減りしてしまうことになります。

インフレやデフレについて理解すれば、資産運用の必要性が認識できます。インフレやデフレについての知識は、最低限身に付けておくべき金融リテラシーの1つです。