お金持ちになりたいという方は少なくないでしょう。
しかし、実際にお金持ちになる為の行動を起こせる人は多くない。
お金持ちを純金融資産1億円以上保有と定義するならば、日本人の97.6%はお金持ちではありません。
野村総合研究所のレポートによると日本で純金融資産1億円以上を持つ世帯の数はおよそ133万世帯。
日本における一般世帯数は2020年時点で5572万世帯なので、その割合は約2.4%。
なぜ、お金持ちになれる人は少ないのでしょうか?
実は、お金持ちになることを邪魔している最大の要因は子供の頃に受けた金銭教育です。
今回は、以下の本を参考にお金持ちになることを阻害する要因と、その阻害要因を排除する方法について解説したいと思います。
『毎月5000円で自動的にお金が増える方法 ミアン・サミ』
人間の行動は95%以上が自動運転|潜在意識が行動を決めている
お金持ちになるためには、お金持ちになることを阻害している要因を理解することが重要です。
何がお金持ちになることを阻害しているのでしょうか?
本書によると、お金持ちになることを阻害しているのが潜在意識。
潜在意識には「こんなことをしてはいけない」というプログラムが埋め込まれています。
潜在意識のパワーは強力。
潜在意識により1日の行動の95%以上は無意識に行われています。
何も考えなくても、食べたり、飲んだり、歩いたり、身体が自動的に動くようにできている。
更に、今日の思考の95%は昨日と同じ考え、そのうち80%がネガティブな思考。
潜在意識に埋め込まれているプログラムが、お金持ちになる為の行動にブレーキをかける形になっています。
無意識の行動は危険回避のため
上記の通り、人間は脳が認識する前にほとんどの行動は無意識で行っています。
なぜ、ほとんどの行動が自動運転となるのでしょうか?
その理由は危険回避のため。
例えば、車が突っ込んできた時に考えてから行動していては大けがをしてしまいます。
よって、危険な時は考える前に体が動くように脳はできていて、命を守るようになっています。
潜在意識はフィルターのようなもの
人間は外部からの情報に対して、潜在意識によりその行動を決定しています。
この潜在意識はフィルターのようなもので、外部から入ってきた情報はフィルターで処理されます。
外部から情報が入った際には、このフィルターを通ることにより、必要のない情報と判断されれば削除されてしまいます。
6歳までにフィルターは作られる
本書によると、潜在意識によるフィルターは6歳までに作り上げられるそうです。
人間は6歳までは脳が全開状態で信念(=ビリーフ)が出来上がり、脳内フィルターが形成されます。
金銭的な事に関して6歳までに親から「投資は怖い」や「コツコツ働くことが美徳」などの教育を受ければ、その内容が潜在意識に深く刻み込まれフィルターとなっていく。
親からだけでなく、義務教育からも勤労が美徳とされ、投資は危険という教育を受けるでしょう。
ほとんどの親も小中学校の先生も、コツコツ働くことが美徳で投資は危険と教えられてきたわけですから、その人達が教える内容は自分たちが受けた教育と同じ内容になることは想像に難くありません。
つまり、お金持ちになれないのは自分のせいではない。
6歳までに形成された信念(=ビリーフ)が頭の中でグルグル回り、自動的に投資は危険などと判断していることになります。
多くの方がお金持ちになれないのは、お金持ちになることへのマインドブロックが子供時代に形成されているから。
これは洗脳といってもいいでしょう。
我々は悪意なく洗脳され、お金持ちになることをブロックされてきたわけです。
日本人の多くは6歳くらいまでに下記のようなフィルターができ上がり、その後の人生はフィルターに従って行動することになります。
- お金の話をするのは卑しい事
- お金を投資で増やす事は危険なこと
- お金はコツコツ働いて稼ぐもの
投資を始めようと、多くの本を読んだり色々なセミナーに行っても簡単には変われません。
その理由は、潜在意識によるフィルターが新しい行動にブレーキをかけるからです。
恐怖がお金持ちになることを阻害する
本書では、お金持ちになることに対する最大のメンタルブロックは恐怖と指摘。
生命維持には恐怖が必要です。
脳は生命維持を脅かすものに「恐怖」を感じてブレーキをかけたり、逃げたりするようになっています。
人間の脳は200年前から大して変わっていない。
200年前の「トラに食われる」という恐怖と「投資に失敗してお金を失う」という恐怖の区別がついていないと本書では解説されています。
潜在意識のフィルターは書き換えられる
潜在意識という強力なフィルターでブロックされている限りお金持ちになれないのかというと、そんなことはありません。
フィルターの存在に気付けば書き換えは可能。
しかし、気付けなければ一生フィルター通りの人生を歩むことになります。
なお、フィルターを書き換えるかは自由。
お金持ちにならずに今のままという選択もできます。
よって、自分が持っているフィルターが本当に従うべきものなのかを自問することが重要。
フィルターの形成には前時代を生きてきた親世代の影響を強く受けています。
よって、フィルターの内容は古く、自分が生き抜く時代にはそぐわない可能性があります。
フィルターの存在を意識する
新しいことを始める際に恐怖を感じた時は、潜在意識というフィルターによりブロックされていると意識すること。
誤ったフィルターにより行動が制限されていると認識することを繰り返すことにより、新たなフィルターを作り上げていくことができます。
フィルターをお金持ち方向に一気に変えるのは難しいでしょう。人間には現状維持バイアスがあります。
現状を変えようと無理をするとリバウンドしてしまいます。ダイエットと同じ。
現状維持バイアスを理解し、少しずつでもいいから変えていく。
例えば、自分が受けてきた金銭教育は間違っていたのではないかと考えながら、投資関連の本を読むのもいいでしょう。
私も投資を始めるまでは元本保証の預貯金こそ安全というフィルターを持っていました。
親に「株式投資はギャンブル的で危険」という話を何度も聞かされた影響です。
そのフィルターを書き換えるきっかけを与えてもらったのが「金持ち父さん・貧乏父さん」でした。
フィルターの存在を意識しつつ、古い自分の考えを否定してくれる下記のような本を買って多くの事例にあたってみるのもいいでしょう。
また、小さく行動を開始して、成功体験を積んでいくことも重要です。
例えば、心理的な抵抗感が低いポイント投資などを使って、自分の潜在意識を上書きしていくといいでしょう。
まとめ
多くの方は6歳くらいまでに受けた金銭教育により、お金持ちになることを阻害するフィルターが作り上げられています。
お金はコツコツ稼ぐもの、投資は危険で卑怯なものなどといった洗脳を受けている状態。
潜在意識によるフィルターに気づけないと、一生フィルターに影響された人生を送ることになります。
しかし、フィルターの存在に気付けば書き換えは可能。
誤ったフィルターにより行動が制限されていると認識することを繰り返すことにより、新たなフィルターを作り上げることができます。
長く続く低金利、更に海外のインフレや円安による物価高騰の影響で、現状のフィルターが間違っているのではないかと疑問に感じている方も多いでしょう。
今までのような預貯金は安全で投資は危険というようなフィルターを持っていては将来不安が解消できない。
今までの考え方が間違っているかもしれないと感じている今こそ、潜在意識のフィルターを書き換える絶好のチャンスといえるでしょう。