投資初心者の方が資産運用を始めようとする場合、投資信託の積立投資をすすめられることが多いと思います。
確かに積立投資は投資初心者の方にもおすすめできる投資法です。
しかし、ノーリスクで絶対もうかるという方法ではありません。
積立投資でも失敗するケースがあります。
今回は積立投資の典型的な失敗事例を4つ紹介します。
積立投資はノーリスクで必ず儲かる投資手法ではない!
積立投資は多くの方におすすめの手法ではありますが、元本保証のない価格変動のある投資信託などを積み立てるわけですから、ノーリスクで必ず儲かるわけではありません。
積立投資で損失を被る典型的な失敗事例は下記の通り。
- 相場下落時に積み立てを止める
- 相場下落時に積み立てた資産を売却する
- 投資するタイミングを図る
- 積み立てる投資対象が間違っている
それぞれについて解説します。
相場下落時に積み立てを止める
相場が下がった時に怖くなって積み立てを止めてしまう方がいます。
積立投資は、ドルコスト平均法を活用した投資法。
ドルコスト平均法とは、価格が日々変動する株式や投資信託などの金融商品を一度に購入せず、定期的に一定額ずつ継続して購入する投資手法。
毎月●万円など定期的に一定額ずつ投資信託などを購入することにより、高い時には少なく、安い時には多く買うことになり、結果的に買付単価を平準化することが可能。
よって、相場が下がった時に買うのを止めてしまったらドルコスト平均法のメリットを捨てていることになってしまいます。
高い時だけ少なく買って、安い時には沢山買わなければ、最終的に利益が出にくくなってしまいます。
相場下落時に積み立てた資産を売却する
相場が暴落した際に積み立てを止めるだけでなく、これ以上下がったら怖いからと資産を売却して現金化してしまう方がいます。
積立投資の仕組みを理解していないことと、自身のリスク許容度を超えて投資していることも原因の1つでしょう。
相場が下がった時に資産を売却してしまうということは、高く買って安く売ることになるので、大きな損失を被ってしまう可能性もあります。
積立投資は長期で利益を狙う投資法。短期間で大きく儲けられる方法ではありません。
途中で頻繁に売却してしまっては、利益が出ない可能性が高くなります。
投資するタイミングを図る
投資のタイミングを図るのが難しいからこその定期定額の積立投資。
素人が相場の状況を確認しながら積み立てのタイミングを図っても、上手くいかないことの方が多いでしょう。
確かに相場が下がった時に買うのが理想です。
例えば、下落時に当面の底と思われる際にまとまった資金を投入していく。
または、下落後に右肩上がりで上昇すると判断できるのであれば、一気に資金投入して利益を大きくるすことも可能。
しかし、まとまった資金がないという場合もあるでしょう。
まとまった資金がないのであれば、少額でも余裕資金を淡々と一定期間ごとに投入するのがいいでしょう。
積み立てる投資対象が間違っている
実は、長期の積立投資で最も重要なことが右肩上がりの投資対象を選ぶこと。
どれだけドルコスト平均法のメリットを活用したとしても、右肩下がりの投資対象を買ってしまっては利益は出ません。
積立投資を成功させる方法|日々の損益に一喜一憂しない
積立投資でおすすめなのがインデックス投資。
インデックス投資とは、「世界中に分散したインデックスファンド(投資信託)を積み立て投資して長期保有すること」。
インデックス投資の基本は、バイ&ホールド。
インデックスファンドを買ったら「ほったらかし」にしておくことが重要です。
インデックス投資におていは、長期保有が資産を増やすポイントで、最も重要な事はファンド(投資信託)を保有し続けること、途中で運用をやめない事。
日々の損益を確認し、一喜一憂することは長期保有を邪魔する最大の敵。
長期間で右肩上がりを期待するインデックス投資において、短期間の値動きを確認する必要性は全くありません。
極端にいえば、投資したことを忘れるくらいがちょうどいい感じ。まさに「ほったらかし投資」をするということになります。
インデックス投資開始後は1年に1回程度、運用状況を確認して必要があれば、リバランスをすればいいと思います。
なお、インデックス投資でどの投資信託を積み立てるべきかわからないという方は、下記記事を参考にして下さい。
まとめ
投資初心者の方にすすめられることが多い積立投資ですが、ノーリスクで必ず儲かる投資手法ではありません。
積立投資の典型的な失敗事例は下記の通り。
- 相場下落時に積み立てを止める
- 相場下落時に積み立てた資産を売却する
- 投資するタイミングを図る
- 積み立てる投資対象が間違っている
積立投資の基本は長期・分散投資。
短期間の市場の値動きを気にする必要性は全くありません。
極端にいえば、投資したことを忘れるくらいがちょうどいい感じ。まさに「ほったらかし投資」をすることがポイントになります。