現役投資家FPが語る

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ドルコスト平均法とは?押さえておくべきデメリットを解説


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以前に比べて積立投資が話題になることが多くなりました。私が投資を始めた約20年前には、積立投資など全く話題になっていなかったような印象があります。

積立投資が話題になる中で、ドルコスト平均法のメリットばかりが強調されているイメージがあります。ドルコスト平均法は、万能な運用方法で、絶対に損をすることはないと勘違いしている方もいます。

 

しかし、ドルコスト平均法も投資の1手法であり、元本割れのリスクがある投資商品を買っている以上、絶対に損をしないということはあり得ません。

メリットがあれば、デメリットがあるのが世の中の常です。ドルコスト平均法にもデメリットが存在します。

 

今回は、ドルコスト平均法の特徴と、押さえておくべきデメリットについても解説します。

 

 

1.ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法とは、価格が日々変動する株式や投資信託などの金融商品を一度に購入せず、一定額ずつ定期的に継続して購入する投資手法です。

定額購入法とも呼ばれ、一定額ずつ定期的に継続して購入することにより、買付単価を抑える方法です。

 

投資信託の積立投資の際によく紹介される投資手法で、毎月●万円など定期的に一定額ずつ投資信託を購入することにより、高い時には少なく、安い時には多く買うことになり、結果的に買付単価を平準化することができます。

ドルコスト平均法事例

(出典:つみたてNISA早わかりガイドブック

 

株式や投資信託などの金融商品は、売買のタイミングを捉えるのが簡単ではありません。タイミングを間違えれば高値づかみをしてしまう可能性があります。

ドルコスト平均法を活用することにより、高値づかみのリスクを避け、平均買い単価を平準化できるので、投資初心者に向いている投資手法です。

 

個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)」や「つみたてNISA」もドルコスト平均法を活用した積立投資の制度です。

 

 

2.ドルコスト平均法の押さえておくべきデメリット

 ここまでの話だけだと、ドルコスト平均法は非の打ち所が無い素晴らしい手法だと思われると思いますが、実は、ドルコスト平均法にもデメリットがあります。

ドルコスト平均法のデメリットについて解説します。

 

・万能な投資手法ではない

ドルコスト平均法は絶対に利益が出る魔法の手法ではありません。

右肩上がりの相場では、一括購入の方が買い単価が低くなるなど、相場次第では、ドルコスト平均法を活用することにより、かえって収益を下げてしまうこともあります。

また、投資対象とする銘柄の選択も重要です。価格が上がらない銘柄を買ってしまうと、ドルコスト平均法でも利益を上げることはできません。

 

つまり、ドルコスト平均法は万能な投資手法ではないということです。ドルコスト平均を使えば、どんな相場でどんな銘柄を買っても必ず儲かるということはありませんので、注意が必要です。

 

そもそも絶対儲かる万能な投資手法などこの世の中には存在しません。

絶対儲かる投資手法を誰かに紹介されたとしたら、それは詐欺だと思った方がいいでしょう。

 

 

・手数料がかかる

投資信託を購入する際には、各種の手数料が必要となりますが、その1つに購入時手数料があります。

積立投資は、毎月などの一定間隔で投信を購入し続けるので、積立期間が長くなるほど、購入時の手数料も積み上がっていきます。

 

一括購入であれば、購入時の1回しか購入時手数料はかかりませんが、積立投資の場合には、購入の度に手数料がかかるので、一括購入に比べて手数料額が多くなるというデメリットがあります。

 

しかし、最近では、購入時の手数料が無料のノーロードの投資信託もあり、手数料という面では、以前に比べてデメリットは下がっています。

 

・短期で大きな利益を上げることは難しい

ドルコスト平均法は損失を被るリスクを下げる方法である反面、利益の上がり方も下がってしまいます。特に運用開始初期は、積立額も少ないことから、利益の額も小さくなってしまいます。

 

個別の株式で大きな額を一括購入するような方法の方が大きな利益を上げられる可能性があります。

ただし、積立期間が長くなればなるほど、複利効果が大きくなり、大きな利益も期待できる可能性があります。

 

fp-investor-info.hatenablog.com

 

 

3.ドルコスト平均法が向いている人、向いていない人

ドルコスト平均法が向いている人と向いていない人について解説します。

 

ドルコスト平均法が向いている人

・大きなリスクを取らずに投資を始めたい人

・仕事などが忙しく投資に時間を取れない人

・売買のタイミングを考えたくない人

 

ドルコスト平均法が向いない人

・短期で大きな利益を上げたい人

・自分自身で売買のタイミングなどを考えて投資したい人

・長期ではなく、短期での運用を考えている人

 

 

 

4.下げ相場時に積み立てを止めてはダメ!

相場が下がった時に積み立てを止めてしまう方がいますが、それではドルコスト平均法の効果が出ません。

ドルコスト平均法は、安い時に口数を多く買うことが一番のポイントになるので、下げ相場の時も淡々と一定期間ごとに積み立てることが重要です。

 

リーマンショック時のような歴史的な下げ相場の際には、資産の評価額が大きく目減りすることもあります。しかし、下げ相場の時に淡々と積み立てを続ければ、いずれ相場が上昇した時には大きな利益を得ることができます。

 

 

まとめ

ドルコスト平均法には、上記のようなデメリットもありますが、多くの方におすすめできる投資手法です。デメリットも理解したうえで、活用して頂ければと思います。

 

普段は仕事があり、相場をずっと見ていることはできないという方には、ドルコスト平均法のような売買のタイミングを考える必要のない投資手法の方が向いています。

 

老後資金のような長期で考えるお金を運用する場合には、短期的な値動きに一喜一憂しても意味はありません。

 

ファンドマネージャーのようなプロでも売買のタイミングを見極めるのは難しいわけですから、自分には売買のタイミングを見極める才能があるという自信がある方以外は、ドルコスト平均法を活用し、長期での運用をベースに考える方が賢明でしょう。

私も20年以上投資を続けてきて、つくづく自分に売買のタイミングを見極める才能がないことを痛感したので、資産運用のベースはドルコスト平均法を活用した投資信託の積立です。