新NISAが始まってから約1年が経とうとしています。
2025年に向けて投資戦略を考えている方もいるでしょう。
新NISAをきっかけに投資を始めた初心者の中にはオルカンの積立投資をしている人が多いと思います。
そんな方達を悩ますのが、「オルカン一択は情弱」といった「オルカン一択」を否定する情報発信。
初心者の方にとってはメンタルを揺さぶられる内容もあるでしょう。
結論から申し上げると、初心者の方は2025年以降も「オルカン一択」で問題ありません。
今回の記事では「オルカン一択」で問題がない理由を解説します。
「オルカン一択で大丈夫なのか?」と不安を感じている方は参考にしてください。
オルカンとは?
まずは簡単にオルカンについて解説します。
オルカンとは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する大人気の投資信託「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の略称。
オルカンが連動している指数は、『MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)』です。
『MSCI All Country World Index(ACWI)』は、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル)が算出・公表する指数。
MSCI社が算出・公表している指数には『MSCIコクサイ・インデックス』などもあり、総称して「MSCI指数」と呼ばれています。
『MSCI ACWI』は下図のような先進国23ヵ国・新興国24ヵ国の株式で構成されていて、大型株及び中型株を含む指数です。
(出典:三菱UFJアセットマネジメント)
投資可能な全世界株式のカバー率は85%(2023年9月末時点)。
まさしく、当指数に連動するファンド(投資信託)を購入すれば、全世界の株式にまるっと投資できる状態。
なお、全世界といっても米国が6割以上を占めています。
オルカンについての詳細は下記記事をご参照ください。
オルカン一択はつまらない?
「オルカン一択ではつまらない」などと言われることがありますが、資産運用に面白さを求めている方はどのくらいいるのでしょうか?
投資が趣味という方はオルカン一択ではつまらないでしょう。
しかし、ほとんどの方は投資が趣味でもなく、面白味など求めていないはず。
オルカンの連動する指数は過去30年の平均利回りが年9%程度。
期待リターンのもっと高い指数もありますが、投資に面白みを求めていないのであれば、オルカン一択で80点を目指していくことで十分ではないでしょうか。
ポジショントークに注意
定期的にオルカン一択などのインデックス投資に批判が出ますが、ポジショントークが多いので注意が必要。
例えば、証券会社はオルカン一択よりも個別株投資などをしてもらう方が儲かります。
SBI証券などは個別株の取引きでさえも手数料を無料化しているわけですから、顧客を信用取引やFXなどの投機的な取り引きへ誘導しないと儲けが出ません。
ネット証券も慈善事業ではないので、利益を出す必要があります。
ネット証券は手数料が安く、個人投資家の利益を最優先に考えていると手放しで信用するのは危険。
金融機関と個人投資家が完全に『win-win』になることはあり得ない点は認識しておく必要があります。
ネット上には日々さまざまな意見やアドバイスが飛び交い、オルカンを推奨する声が多い一方で、別の投資法などを強く勧める意見もあります。
これらの意見に惑わされず、自分自身の投資方針とリスク許容度に基づいた判断をすることが重要です。
SNS等のノイズに惑わされない
資産運用は知識だけではなく、メンタルの強さも重要。
メンタルが9割という方までいます。
「オルカン一択で80点を目指す」と聞いて、もっと高得点を狙いたいと思うのであれば、それでもいいでしょう。
しかし、80点も取れれば御の字というのであれば、外野の雑音に左右されることなくオルカン一択を貫くのがベター。
現代の情報社会では、SNSやブログなどのインターネット上で様々な投資情報が溢れています。
これらの情報は玉石混交で、誤情報やバイアスのかかった情報も少なくありません。
外野の雑音を無視出来るメンタルがあるかも投資の成否に影響するでしょう。
外野の無責任な言動に惑わされてはいけません。
自分の運用の責任を取れるのは自分だけ。
無責任な情報を発信する外野である他人が運用結果の責任を取ってくれるわけではありません。
外野の情報を参考にすることはあっても盲信は避ける方が無難です。
まとめ
投資初心者の方は2025年以降の新NISAも「オルカン一択」で問題ありません。
投資に慣れてきて独自の考え方が持てるようになれば、他の投資信託などを検討するといいでしょう。
私は、投資は「ほったらかし」にして、人生でもっと大切なことに時間を使った方がいいと考えています。
よって、多くの方にとっては「オルカン一択」などのインデックス投資で「ほったらかし投資」をするのが最適解でしょう。