ついにクレジットカードでの積立投資が、これまでの上限5万円から10万円へと倍増することになりました。
この変更を多くの方が待ち望んでいたことでしょう。
上限額が10万円になると、どの証券会社でクレカ積立をするのが最もお得なのでしょうか?
今回の動画では、ネット証券4社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券)のクレカ積立のポイント付与率をまとめるとともに、どの証券会社が最もお得かを解説したいと思います。
これからクレカ積立を始めたい方、上限額の引き上げによるメリットを最大限に活用したい方にとって、参考になる内容となっていますので、最後までご覧ください
なお、今回の記事の概要を聞き流したい方は以下の動画をご覧ください。
- クレカ積立の上限額が5万円から10万円へ
- SBI証券のポイント付与率
- 楽天証券のポイント付与率
- マネックス証券のポイント付与率
- auカブコム証券のポイント付与率
- クレカ積立のポイント付与率で最もお得な証券会社はどこ?
クレカ積立の上限額が5万円から10万円へ
クレカ積立とは、クレジットカードを使って毎月一定額を自動的に投資信託に投資する方法です。
クレカ積立を活用することにより、クレジットカードのポイント還元を受けられるメリットがあります
これまでのクレカ積立の上限額が月5万円から10万円に倍増します。
この変更は、2024年3月8日に一部改正された「金融商品取引業等に関する内閣府令」によるもの。
2024年1月から開始した新NISA制度の「つみたて投資枠」の年間投資上限額が120万円(月額10万円)まで引き上げされた動きにあわせて内閣府令の改正が行われました。
それでは、ネット証券4社(SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券)のクレカ積立のポイント付与率を確認しましょう。
SBI証券のポイント付与率
SBI証券では、5月買付分(4月10日締め切り)の設定から月10万円の積立設定が可能。
2024年5月買付分(4月10日まで設定分)から2024年10月買付分(9月10日まで設定分)までの積立額5万円超の部分について、ポイント付与率を最大5%とするキャンペーンが実施されます。
具体的なポイント付与率は下図の通り。
(出典:SBI証券)
「三井住友カード プラチナプリファード、Olive フレキシブルペイプラチナプリファード」が5%。
「三井住友カード ゴールド( NL )、Olive フレキシブルペイゴールド」が1%。
「三井住友カード( NL )、Olive フレキシブルペイ」が0.5%です。
キャンペーン終了後のポイント付与率は?
キャンペーン終了後の2024年11月1日買付分(9月11日から10月10日まで設定分)以降については、クレジットカードの利用状況に応じた新たなポイント付与率でサービスが提供される予定。
具体的な新しいポイント付与率は、年間のカード利用額に応じて変動し、下図のように設定されています。
(出典:SBI証券)
三井住友カード プラチナプリファード、Olive フレキシブルペイプラチナプリファード
- 年間カード利用額500万円以上で3.0%
- 年間カード利用額300万円以上で2.0%
- 年間カード利用額300万円未満で1.0%。
三井住友カード ゴールド(NL)、Olive フレキシブルペイゴールド
- 年間カード利用額100万円以上で1.0%
- 年間カード利用額10万円以上で0.75%
- 年間カード利用額10万円未満で0.0%
三井住友カード(NL)、Olive フレキシブルペイ
- 年間カード利用額10万円以上で0.5%
- 年間カード利用額10万円未満で0.0%
「三井住友カード ゴールド(NL)、Olive フレキシブルペイゴールド」や「三井住友カード(NL)、Olive フレキシブルペイ」に関しては、年間カード利用額が10万円未満だと還元率が0%になってしまいます。
年間カード利用額に「三井住友カード つみたて投資」の投信積立利用金額は含まれないので、注意が必要です。
また、下記カードには年会費が必要です。
「三井住友カード ゴールド(NL)、Olive フレキシブルペイゴールド」は、年会費5,500円 (税込)。
ただし、年間100万円以上利用すると翌年以降の年会費が永年無料になります。
「三井住友カード プラチナプリファード、Olive フレキシブルペイプラチナプリファード」は年会費33,000円 (税込)。
楽天証券のポイント付与率
楽天証券は、4月積立分(3月12日設定締切)より、楽天証券の投信積立「楽天カード」クレジット決済において、上限額を月5万円から月10万円に引き上げます。
積立額に対しての「楽天ポイント」の付与率は下記の通り。
- 「楽天カード」0.5%もしくは1%(代行手数料0.4%以上の銘柄)
- 「楽天ゴールドカード」は0.75%もしくは1%(代行手数料0.4%以上の銘柄)
- 「楽天プレミアムカード」は1%
(出典:楽天証券)
マネックス証券のポイント付与率
マネックス証券は、2024年4月買付分より積立上限額を月10万円に拡大。
2024年3月25日(月)(予定)から10万円上限での2024年4月買付分の申込を受け付けています。
対象となるクレジットカードは「マネックスカード」で、上限額変更後のポイント還元率は以下の通り。
- 積立金額5万円以下:1.1%
- 積立金額5万円超過~7万円以下:0.6%
- 積立金額7万円超過~10万円以下:0.2%
毎月のクレカ積立額合計10万円で積立した場合のポイント還元率例は以下の通り。
- 5万円分:550pt
- 5~7万円:120pt
- 7~10万円:60pt
- 合計:730pt
積立額10万円に対する合計のポイント還元率は0.73%となります。
(出典:楽天証券)
auカブコム証券のポイント付与率
auカブコム証券では3月15日から「au PAY カード決済を利用した積立」の月額上限が5万円から10万円に引き上げられます。
Pontaポイントの還元率は1%で従来と変更しません。
毎月10万円を積立てることで、月に1,000ポイント、年間で12,000ポイントを獲得できます。
4月5日までに積立設定を行うと、5月1日以降の指定日から新しい上限額での積立が開始されます。
クレカ積立のポイント付与率で最もお得な証券会社はどこ?
月10万円を積み立てるのであれば、auカブコム証券が最もお得。
カードの年会費や利用額の条件なしで1%の還元が受けられます。
一方、5万円までの積み立てであれば、マネックス証券が最もお得。
カードの年会費や利用額の条件なしで1.1%の還元を受けられます。
1000円単位まで細かく比較すると、62,000円まではマネックス証券の方が獲得ポイントが多くなります。
63,000円以上だとauカブコム証券の方が獲得ポイントが多くなります。
なお、将来的に還元率などが変更される可能性もあるため、ポイントはおまけ程度に考えるのが無難。
ポイント欲しさに無理な金額の積立をするのは避けるべき。
本来の目的はポイント獲得ではなく、資産運用であることを認識することが肝要です。
また、クレカ積立のポイント目当てで証券会社を選ぶのは避けた方が賢明。証券会社のサービス全体を考慮することが重要です