人生100年時代といわれている中で老後資金の不安から資産運用を始めたいが、投資は「ギャンブル的で危険」と感じて始められない方も多いでしょう。
投資はギャンブルと同じで怖いから絶対にしないという方が多いのは間違いありません。
しかし、その投資に対するイメージは間違っています。
多くの方が持っている資産運用のイメージは短期投資。しかし、投資が仕事でも趣味でもない一般の方がやるべきなのは長期投資です。
今回は、投資がギャンブル的で怖いというイメージが間違っているということについて、動画を交えて解説します。
投資は怖くてしたくないという方や、すでに投資を始めているがギャンブル的な部分に不安を感じている方は参考にしてください。
投資に対するイメージは危険!?
株式投資というと短期の売買を繰り返して利益を出す事をイメージする方が多いでしょう。
個別株に一括投資して短期間で億り人。しかし、失敗すれば大きな損失を被り株式投資の世界から消えていくというイメージ。
私も投資を始めた当初は短期売買でキャピタルゲイン(売買差益)を狙うことこそ株式投資の王道と考えていました。
しかし、短期売買は実際にやると上手くいかない人の方が多いでしょう。
短期の株式投資は、誰かの利益が誰かの損失で生まれる投機的なゼロサムゲーム。
つまり、短期売買で利益を出そうと思えばプロなど他の市場参加者を出し抜く必要があります。
しかし、市場価格は利用可能なすべての情報を完全に反映しているという「効率的市場仮説」があり、多くの株式の価格は概ね適正になっているため、プロでも勝ち続ける事が難しい。
多くのアクティブファンドがインデックスファンドに勝てないのが何よりの証拠。
そんな短期投資の世界で個人が勝ち続けることは至難の業といえるでしょう。
資産運用の種類は大きく2つ
資産運用には大きく分けて短期投資と長期投資の二種類がありますが、両者の違いが分かりやすく解説されている動画をご紹介します。
短期投資
多くの方が投資といえば値動きのいい個別銘柄を見付け、短期で売買を繰り返す事をイメージしています。
動画でも指摘されている通り、短期投資の成功要因は経済や市場の予想を当てる事。
短期投資で利益を上げ続けるためには経済や市場の予想を当て続けることが必要。しかし、個人が短期投資で勝ち続けることは難しいことは間違いありません。
資金量や情報量で個人を凌駕するプロでさえも市場平均(インデックス)に勝ち続けることが難しいという事実があります。
短期投資は投機的で怖いという多くの方が持っているイメージは間違っていません。
長期投資
長期投資は全世界株式などのインデックス(指標)に連動したファンド(投資信託)を購入して長期保有するという長期・分散スタイルの投資法。
長期投資の成功要因は世界経済の成長。世界の株式市場が長期で右肩上がりであれば利益が出るので経済や市場の予測は不要。
長期でインデックス投資をすれば、インカムゲインを再投資しながらキャピタルゲインも狙うことが可能。
投資先の企業や国の経済が成長すれば、資産の価値は増え、投資家は配当を得たり、値上がり益を得ることができます。
よって、投資とは理論的には参加者全員が利益を得られるプラスサムゲームです。
投資の目的を明確にすることが重要
重要なことは、目的に合わせて投資戦略を考える事。短期投資がダメで長期投資がいいというわけではありません。
短期で大きく稼いで億り人になりたいのか、長期で老後資金などを準備したいのか。
長期・分散・積立では短期で大きな収益を上げる事はできません。
逆に老後資金などを20年から30年で準備したいのであれば、長期投資が最適です。
短期で資産を増やす事が目的ではなく、投資が仕事でも趣味でもない方に向いているのは長期投資。
しかし、多くの方が投資と言えば、予測を当て短期で売買を繰り返す必要があると考えている。
つまり、目的と手段が合っていないわけです。
目的に対する手段が間違っているので、不必要に資産運用に危険を感じてやらない方や、短期投資に手を出して大きな損失を被り資産運用の世界から去っていく方が出てしまいます。
個人は自分の決めた目標(例えば、現役引退までに2000万円の資産を作るなど)に対して長期で腰を据えて資産運用を行えるのが利点の1つ。
プロと同じように短期で売買を繰り返す必要性は全くありません。
動画でも指摘されていますが、銀行や証券会社は短期の資産運用をすすめてきました。その理由は手数料を稼ぐため。
銀行や証券会社の営業スタイルによって、一般の方の資産運用に対するイメージが短期売買となってしまった面がある事は間違いないでしょう。
長期投資をする際の注意点
長期投資であれば、収益を上げやすいことは以下の動画を観ることで理解できるでしょう。
長期投資をする際に注意が必要な点が、右肩上がりの市場に資金を投入すること。
右肩下がりの市場に資金を投入してしまうと、どんなに長期で投資しても収益を上げることはできません。
動画にもあるように、世界の株式市場はリーマンショック時に1年で50%以上の下落を経験しながらも、過去50年で約20倍、年率換算で10%を超えて上昇してきました。
今後もリーマンショックやコロナショック級の下げが来ることは間違いないでしょう。
それでも、私がインデックス投資をしながら枕を高くして眠れる理由はここにあります。
短期的には下落を繰り返しながらも長期的には世界経済は右肩上がりで成長してきたという事実。
上記の理論が理解できれば長期で投資を始めたいという方も多いでしょう。
また、既につみたてNISAなどで資産運用を始めている方も安心して運用が可能になると思います。
まとめ
多くの方が投資といえば値動きのいい個別銘柄を見付け、短期で売買を繰り返す事をイメージしています。
しかし、短期で資産を増やす事が目的ではなく、投資が仕事でも趣味でもない方に向いているのは長期投資。
長期投資は、右肩上がりの市場に資金を投入して運用を続ける事が重要。
長期投資で最もやってはいけないことが短期的な下落時に積み立てを止めたり、資産を売却してしまうこと。
これをやると長期投資でも資産を増やすことはできません。