現役投資家FPが語る

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年金には種類がある?終身年金、確定年金、有期年金の違いとは?


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年金には「終身年金」「確定年金」「有期年金」という種類があることをご存知でしょうか?

個人年金保険に加入されている方は、ご自身がどのような種類の年金に加入しているか把握されているでしょうか?

 

年金の種類によって、いつまで年金を受け取れるかなどが異なります。

 

今回は、年金の種類ごとの特徴と、注意点などについて解説します。個人年金保険などを検討する際の参考にして頂ければと思います。

 

 

1. 年金の種類|「終身年金」「確定年金」「有期年金」の違いとは?

終身年金とは?

終身年金とは、年金受取人の方が亡くなるまで一生涯受け取れる年金です。平均寿命が延びて「人生100年時代」といわれている日本では、一生涯年金を受け取れる点は非常に大きなメリットになります。

 

公的年金である老齢基礎年金や老齢厚生年金は、年金受給者が亡くなるまで受け取れる終身年金です。

 

終身年金を受け取れる条件は、年金受取人が生きていることなので、年金受取人が予想外に早く亡くなってしまうと、払い込んだ保険料よりも受け取る年金額が少なくなるというデメリットが発生する可能性があります。

人間は何歳まで生きるか事前には分かりませんので、終身年金には年金を受け取る方が亡くなるまで受け取れるというメリットがある一方で、年金受給者が早く亡くなってしまって、受け取る年金額が少なくなるリスクが存在します。

 

上記のようなリスクを解消するために「保証期間付終身年金」があります。

保証期間とは、年金受給者の生死にかかわらず、年金が受け取れる期間です。年金受給者が保証期間中に亡くなった場合には、残り期間分の年金を遺族が受け取ることになります。

 

例えば、国民年金基金のA型(終身年金・15年保証)の場合、年金受給者が年金を受け取り始めて10年で亡くなった場合、保証期間の残り5年間分の年金を遺族が受け取れます。

 

なお、保証期間のない終身年金に比べて、保証期間付の終身年金の方が保険料は高くなります。

 

事例として、国民年金基金のA型(終身年金・15年保証)とB型(終身年金・保証期間なし)の保険料を下記の通り比較してみました。

 

国民年金基金の掛金試算例
加入者:35歳男性
年金額:5,000円(月額) 

A型
月額掛金:3,380円 

B型
月額掛金:3,045円

 

上記の通り、保証期間の有無で同じ年金額5,000円(月額)を受け取るのに、 年間で4,000円以上の保険料差が発生します。

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確定年金とは?

確定年金とは、年金を受け取れる期間が契約時に決まっている年金です。年金を受け取る確定期間に年金受取人が亡くなった場合には、遺族に残りの期間分の年金が支払われます。

 

よって、終身年金のように払い損が発生しない年金です。払い損が発生しない年金である点は、メリットです。

 

しかし、人間は何歳まで生きるか分かりません。

年金を受け取れる期間を過ぎて長生きしてしまった場合には、老後の資金が不足する可能性がるというデメリットがあります。

   

有期年金とは?

有期年金とは、年金の受取期間が契約時に10年や15年などと決まっている年金です。確定年金と似ていますが、有期年金の場合には、年金受取人が生きている間しか年金を受け取ることができません。

例えば、10年の有期年金を受けとり始めて、5年後に年金受取人が亡くなった場合、5年分の年金を受けとり、残り5年分の年金は受け取れないことになります。

 

なお、有期年金にも終身年金のように保証期間が付いている商品があります。

例えば、支払期間15年で保証期間が5年であれば、年金受取人が有期年金を受け取り始めて、3年後に亡くなった場合、保証期間の残り2年分を遺族が受け取れます。

 

 

2.「終身年金」「確定年金」「有期年金」の保険料比較

「終身年金」「確定年金」「有期年金」の保険料を比較すると、下記の通り、「終身年金」が一番高く、「有期年金」が一番安くなります。

 

「有期年金」 < 「確定年金」 < 「終身年金」

 

 

3.公的年金と個人年金保険の比較

 老後の備えとして話題になることが多い個人年金保険ですが、公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)とはどのような違いがあるのでしょうか?

公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)と個人年金保険を比較してみたいと思います。

 

個人年金保険は確定年金!?

老後の備えとして検討されることの多い個人年金保険ですが、個人年金保険は、上記のうち、どのタイプの年金に該当するのでしょうか?

 

年金受取人が生きている間、年金を受け取れる終身年金タイプの個人年金保険もありますが、一般的に個人年金保険と呼ばれる商品は、年金受取期間が5年~15年程度の確定年金がほとんどです。

例えば、65歳まで保険料を支払って、65歳から75歳までの10年間、年金が受け取れるというような契約です。

 

年金というと、終身年金をイメージしてしまい、個人年金保険は死ぬまで年金が受け取れると勘違いしている方もいらっしゃると思います。ぜひ、ご自身の契約している個人年金保険がいつまで年金を受け取れる契約になっているかを確認してみてください。

10年程度の確定年金だと「人生100年時代」といわれる日本では、老後の備えとして心許ない感じもします・・・。

  

公的年金のメリットは終身年金と物価スライド

一方、公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は、終身年金です。年金受給者が生きている限り一生涯年金を受け取ることができます。

 

また、公的年金は賃金や物価にスライドします。現役世代の賃金が上がったり、物価が上がれば、年金額もそれに合わせてスライドします。

マクロ経済スライドの導入によりより、物価や賃金の上昇に比べて年金額の上昇は抑えられる仕組みとなっていますが、全く物価にスライドしない一般的な個人年金保険に比べると大きなメリットがあります。

 

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まとめ

年金には種類があり、種類によって年金を受け取れる期間が異なるので、注意が必要です。

老後の備えてとして個人年金保険に加入しているのであれば、契約している個人年金保険が、どの種類に該当するのかを確認するといいでしょう。

 

一般的な個人年金保険は、年金受取期間が5年~15年程度の確定年金です。一方、公的年金(老齢基礎年金・老齢厚生年金)は、終身年金です。更に物価や賃金にスライドする仕組みになっています。

 

上記の通り、公的年金には大きなメリットがあることを知り、間違っても公的年金の保険料を滞納し、個人年金保険で老後に備えようなどと考えないようにして頂ければと思います。