現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金など「お金」の知恵について語ります

【悲報】「安全性」「収益性」「流動性」の全てを満たす金融商品はない?


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金融商品には、「安全性」「収益性」「流動性」の3つの要素があります。

 

資産運用を始める際には、それぞれの金融商品の持っている性質を理解する必要があります。

 

資産運用の際には、それぞれの金融商品の持つ特性を理解しつつ、目的に応じて資金を振り分けることが重要。

 

今回は、金融商品が持つ3要素(安全性・収益性・流動性)について解説します。

 

 

 

1.安全性とは?

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 みなさんが最も重視するのが安全性ではないでしょうか?

 

安全性とは、投資元本が保証されるか、つまりお金が減らないかという要素。

 

例えば、普通預金は元本1,000万円とその利息までは預金保険で保証されていますので、安全性が高いといえます。

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2.収益性とは?

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収益性とは、どの程度のリターン(収益)が期待できるかという要素。

 

例えば、株式投資は元本の保証はありませんが、普通預金に比べて収益性は高くなります。

 

 

3.流動性とは?

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流動性とは、金融商品の現金化のしやすさ。

 

例えば、預貯金は元本保証でいつでも現金化できるので流動性が高いといえます。 www.fpinv7.com

 

 

4.安全性・収益性・流動性の全てを満たす投資商品はない?

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上記3つの要素を理解したうえで重要なことは、安全性、収益性、流動性の全てを満たす投資商品はこの世に存在しないということ。

 

特に安全性が高く収益性が高い金融商品はありません

 

そんな話があれば、詐欺だと考える方が無難。

 

安全性、収益性、流動性の3要素には、下記のような関係性があります。 

  • 安全性」が高ければ、「収益性」は低い
  • 収益性」が高ければ、「安全性」は低い
  • 流動性」が高ければ 、「収益性」は低い
  • 収益性」が高ければ 、「流動性」は低い

 

例えば、銀行預金は預金保険により元本1,000万円とその利息までが保証されていて「安全性」は高いですが、「収益性」は低いです。

 

銀行預金は、いつでも元本割れすることなく引き出すことができますが、大手都市銀行の普通預金金利は年利0.001%。

 

100万円預けて金利は年間10円(税引き前)という状態。

 

一方、株式は「収益性」は高いですが、価格の振れ幅は大きく元本割れの可能性があり「安全性」は低くなります。

 

なお、積立型(貯蓄型)の定額保険は、解約時に受け取れる解約返戻金や満期時に受け取れる満期返戻金が契約時に確定してるので「安全性」が高い一面はあります。

 

しかし、途中解約時には元本割れする可能性があり「流動性」は低い商品だと認識しておく必要があります。

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5.手持ち資金の性格を整理して運用先を決める

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投資しようとしている商品の持つ要素を理解するとともに、手持ち資金の性格を整理して運用先を決めることが重要。

 

何に使うお金なのかで、どのくらいの期間運用できるのかや、どの程度のリスクが取れるのかを判断する必要があります。

 

例えば、短期的に使う予定のあるお金については、「安全性」と「流動性」を重視して運用先を決める

 

一方、長期的に使う予定のない余裕資金については、「収益性」を重視して運用先を決めます

 

 

6.「安全性」を求め過ぎない

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日本人はお金について安全性を求め過ぎている部分があり、元本保証が大好きな国民性があります。

 

しかし、上記の通り、安全性を求めると収益性が低くなることに。

 

長期間使う予定のない老後資金などを収益性が低い運用先に入れてしまうと、インフレに負けて資産が実質的に目減りする可能性があります。

 

元本保証は額面の保証であって価値の保証ではないという点を認識することが重要。

 

よって、長期間運用できる資金については、「収益性」も考慮して運用先を決める必要があります。

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少しずつリスクに慣れていく

私も投資を始めた頃は、元本が保証されないことに強い恐怖を感じていましたので、投資初心者の方が元本割れのリスクを極度に恐れる気持ちはよく分かります。

 

私の事例をご紹介すると、一番初めに買った投資商品は債券でした。

 

債券は預貯金に比べると、安全性が低く収益性が高いですが、株式に比べれば安全性の高い商品。

 

預貯金、債券、株式を比較すると下記のような関係性になります。

 

安全性

株式 < 債券 < 預貯金

 

収益性

預貯金 < 債券 < 株式

 

いきなりリスクの高い商品に投資するのは誰でも抵抗があります。

 

まずは、個人向け国債などの預貯金に比べれば流動性が低く、収益性の高い商品で投資の第一歩を踏み出すという考え方もアリでしょう。  

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まとめ

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今回解説した投資商品の3要素のバランスを考えることが重要。

 

例えば、安全性を求め過ぎると、収益性は低くなってしまいます。

 

 お金をバランスよく配分する必要があります。

 

例えば、短期的に必要となる可能性がある資金は、安全性と流動性を重視する。

 

一方、当分の間、必要になることがない余裕資金は収益性を重視するというお金を配分を考えるといいでしょう。

 

投資を始める際に最も重要なことは、3要素(安全性・収益性・流動性)の関係性を理解すること。

 

特に安全性と収益性が両立するような投資商品はないということを肝に銘じておくべき。

 

そのような話があれば、詐欺だと考えて近寄らない方が賢明です。