現役投資家FPが語る

20年以上の投資経験がある現役投資家FPが「人生100年時代」の資産運用や公的年金など「お金」について語ります

【書評】LIFE SHIFT(ライフ・シフト)を要約|人生100年時代を生き抜く戦略とは?


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人生100年時代という言葉が使われるようになって久しいですが、長い人生をどのように生きるべきかを心配されている方も多いと思います。

 

そのような中、手に取ったのが『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』です。

 

一時期話題になった本ですが、遅ればせながら漫画版を読んでみました。

 

人生100年時代を生きるための戦略とはどのようなものでしょうか?

 

人生100年時代に不安を感じている方は、今回の記事を参考にして頂ければと思います。 

『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』を要約

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ライフ・シフトの冒頭で、下記2つのデータが紹介されています。

 

  • 日本では2007年生まれの50%は107歳まで生きると推測されている
  • 50歳未満の日本人は100年以上生きる時代を過ごす可能性が高い

 

日本では毎年のように平均寿命が過去最高を更新しているので、50代未満の方は親世代とは異なった価値観で生きることが求められるでしょう。  

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いい大学に入り、いい企業に就職し、終身雇用で引退。

年金を受け取り、退職金や貯蓄を切り崩して余生を過ごすということが難しくなります。

 

今後、寿命が100年になる人生では、1つの企業で定年まで働き、老後を年金で過ごすという仕組みは破綻します。

 

下記の記事でも解説しましたが、今までの常識が変革することは間違いなく、下記のような未来が来る可能性も考慮すべき。

  • 終身雇用の廃止
  • 退職金制度の縮小または廃止
  • 公的年金の支給開始年齢の引き上げ、年金額の引き下げ

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そのような時代の中で、『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』には下記の2つのメッセージが込められています。

 

  • 「教育→仕事→引退」という3ステージの人生から「マルチステージ」の人生へ
  • マルチステージを生きるために「有形資産」だけでなく「無形資産」も重要

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人生100年時代は「3ステージ」から「マルチステージ」の人生へ

本の中では教育→仕事→引退」という3ステージの人生から、ステージの移行を数多く経験する「マルチステージ」の人生へと様変わりすると書かれています。

 

1つの企業に固執し、社内でのキャリアアップに終始すると、その企業を出た時に世の中に役立たない人材になっている可能性があります。

 

人生100年時代では、働いている企業の倒産を経験することも増えるでしょう。

 

働く期間が長いだけでなく、世の中の移り変わりが速いため、企業の寿命が短くなることも予想されます。

 

何度も学び直し、職業を変えることも一般的になるでしょう。

 

日本の社会人の平均勉強時間は1日6分というデータもあります。

 

人生100年時代は、常に学んでいないと働く場を失ってしまう可能性があります。

 

学ぶことにより、「変身」を続ける覚悟を持つことも重要。

 

長く働くことが求められる中で、生活するためだけの労働を長期間続けることは苦痛ではないでしょうか。

 

人生100年時代には「自分の人生をどのようなものにしたいか」という視点も重要となるでしょう。

 

 

人生100年時代を生きるための「無形資産」とは?

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マルチステージを生きるために『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』で重視されているのが、マイホームや現金などの「有形資産」ではなく「無形資産」です。

 

無形資産には、生産性資産活力資産変身資産の3つがあります。

 

  1. 生産性資産:主に仕事に役立つ知識やスキルのこと。
  2. 活力資産:健康や、良好な家族・友人関係のこと。
  3. 変身資産:変化に応じて自分を変えていく力のこと。

 

無形資産は、「よい人生」を送るうえで価値があるだけでなく、有形資産の形成を後押しするという点でも重要な資産で、常にメンテナンスすることが重要と紹介されています。

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人生100年時代の「有形資産」の育て方

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本の中では、無形資産に注目していますが、人生100年時代は、今までと違った視点での有形資産の育て方も必要と考えます。

 

今までの有形資産である公的年金退職金貯蓄に頼った人生では老後破産の可能性があります。

 

人生100年時代には、下記の2点が重要となるでしょう。

  • 公的年金に対する正しい理解
  • 「お金を働かせる」という発想

 

公的年金に対する正しい理解

公的年金だけに頼って老後を生活するのはムリでしょう。

 

不足額は個人ごとに異なりますが、「老後2000万円問題」で指摘されたように年金だけでは、暮らしてはいけないと考えるべきです。

 

しかし、公的年金が老後の柱であることは間違いありません。

 

公的年金を柱として、働いて収入を得たり、運用で老後資金を増やしていくことが重要。

 

公的年金については、下記ポイントについて理解しておく必要があります。 

  • 公的年金が破たんする可能性は低い
  • 公的年金は「積立貯蓄」というよりも「保険」
  • 繰り下げなどの制度を上手に活用する

 

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「お金を働かせる」という発想

人生100年時代は、「お金を働かせる」という発想も重要です。

 

まずは、個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)つみたてNISAなど税制上優遇されている制度を活用し、「ほったらかし投資」を始めることをおすすめします。 

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「ほったらかし投資」を実践すれば、マルチステージを生きるための無形資産を育てる時間を増やせます。

 

複数の収入源を持つことの重要性 

長い人生において、収入源は1つでも多い方がいいと思いませんか? 

  • 公的年金
  • 労働収入
  • 資産運用

 

「公的年金の収入」「労働からの収入」「資産運用で得られる収入」というように収入源が多ければ多いほど、何か1つがダメになった時に対応しやすくなります。

 

人生100年時代に健康で長く働き続けることは理想ですが、元気で働き続けられるとは限りません。

 

病気や事故などのリスクもあります。

 

健康であれば働き続けることもできますが、病気になる可能性や事故にあって体が動かなくなる可能性も考慮すべきです。

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まとめ

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人生100年時代が近づき、「教育→仕事→引退」という3ステージの人生は崩壊していくことは間違いないでしょう。

 

来るべき「マルチステージ」の人生を生きるために、会社の看板が無くても社会に必要とされる人材であることが重要。

 

長い人生を有意義に過ごすために、無形資産を育てながら、病気やケガに備えて、有形資産についても注目する必要があります。

 

なお、本の中では人生100年時代を生き抜く具体的な戦略は語られていません。

 

これから訪れる人生100年時代に対して、私達にはいくつもの選択肢があるということでしょう。

 

著者のリンダ・グラットンは、読者に対して「あなたがロールモデル(模範)になりなさい」とアドバイスしています。